月別アーカイブ: 2015年6月

高山右近「福者」に バチカンが認定手続き開始

高山右近「福者」に   バチカンが認定手続き開始

安土桃山時代のキリシタン大名、高山右近(1552~1615年)が近く、キリスト教カトリックで最高位の「聖人」に次ぐ「福者」に認定される見通しとなった。バチカン(ローマ法王庁)の神学審査委員会が6月18日、認定手続きを進めることを了承した。
今後、高位聖職者である枢機卿の会議を経て、フランシスコ・ローマ法王が承認する。発表は2015年末~16年1月になる見込み。「列福式」は16年中に日本で開催される予定だ。法王は列福式に「可能なら行きたい」と述べたという。15年は右近の没後400年にあたり、日本司教団や関係地方自治体などが働きかけてきた。
右近は12歳の時に洗礼を受け、、高槻城主となって織田信長や豊臣秀吉に仕えた。「バテレン追放令」を出した秀吉に棄教を迫られたが、当時、右近と同様キリシタン大名といわれたすべての有力大名、武将が棄教、改宗した中で、彼はこれを拒否。信仰の前にすべてを棄て、最終的に徳川家康による国外追放令を受けてフィリピン・マニラに渡り、現地で死亡した。カトリックでは、迫害下に信仰を死守した殉教者を崇敬している。

ファンケル 中性脂肪減らす機能性食品を発売

ファンケル   中性脂肪減らす機能性食品を発売

ファンケルヘルスサイエンス(横浜市中区)は、中性脂肪を減らす働きを持つ機能性表示食品「健脂サポート」を6月19日発売した。血中の中性脂肪を減少させる作用を示す成分のモノグルコシルへスぺリジンを、1日接種目安量(4粒)当たり350㍉㌘配合した。同成分に関する臨床研究論文を集めて検証し、消費者庁に機能性表示食品として受理された。約30日分(120粒)入り製品の価格は2047円(消費税込み)。

関空 5月の月間発着回数が最高 中国路線拡充が寄与

関空 5月の月間発着回数が最高 中国路線拡充が寄与

新関西国際空港会社が6月19日発表した5月の関西空港の運営概況(速報値)によると、総発着回数は前年同月比13%増の1万3369回となり、単月として過去最高を更新した。これまでの最高は今年3月だった。観光を目的とした訪日需要の高まりに応じ、主に格安航空会社(LCC)が中国路線を拡充したことが寄与した。
旅客数は26%増の189万6392人、うち国際線の外国人旅客数は68%増の83万4170人で、いずれも5月としては最高だった。一方、国際線の日本人旅客数は2%減の47万7820人だった。
大阪(伊丹)空港の旅客数は、2%減の123万5026人で、2年2カ月ぶりに前年を下回った。

5月大阪百貨店売上高2カ月連続増 夏物衣料良好

5月大阪百貨店売上高2カ月連続増  夏物衣料良好

日本百貨店協会が6月19日発表した5月の大阪地区の売上高は、前年同月比8.4%増の614億円と2カ月連続のプラスだった。気温の高い日が多かったことから、夏物衣料品の売れ行きが良く、外国人観光客向けの販売も好調が続いている。神戸地区の売上高は6.5%増の126億円だった。京都地区は前年並みの199億円だった。

ハクサイ、ナスなど6品目の卸価格は2割高

ハクサイ、ナスなど6品目の卸価格は2割高

農林水産省は6月19日、野菜の6月後半と7月前半の価格見通しを発表した。調査対象の14品目のうち、卸価格が平年より2割以上高くなるのはニンジン、ハクサイ、ナス、タマネギなど6品目。ネギは7月前半には落ち着く。キャベツ、レタスを含む7品目は平年並みになる。
4月以降の天候不順による生育不調で、多くの野菜が平年より高値が続いたが、天候が回復し生育の順調さから、全体の価格は落ち着きつつあるとみている。

都構想後の市政「建設的な論議ない」大商会頭が懸念

都構想後の市政「建設的な論議ない」大商会頭が懸念

大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭は6月19日、大阪都構想を巡る住民投票後の大阪市政について「三星は、反対派が互いを認め合い、改革が推進されることを期待したが、大阪の発展に向けた建設的な論議はされていない」と懸念を示し、双方がビジョンを作り、具体的に行動する必要があると指摘した。

大阪の専門店で陸上養殖の鳥取産マサバの試食会

大阪の専門店で陸上養殖の鳥取産マサバの試食会

鳥取県栽培漁業センター(同県湯梨浜町)が陸上で養殖に成功したマサバが大阪市北区のサバ料理専門店「SABAR(サバー)南森町店」で提供されることになり、6月19日に試食会が開かれた。新鮮なサバを生け作りで提供する。海中ではなく、陸上で、ろ過された海水を使い水槽で育てるため、寄生虫の心配がないのが最大の売り。鳥取県関係者は、いずれは「関サバ」のようなブランドに育てたいと意気込んでいる。

弥生時代の集落近くに水田、墓地 高槻・安満遺跡

弥生時代の集落近くに水田、墓地    高槻・安満遺跡

大阪府高槻市教育委員会は6月19日、弥生時代の環濠集落「安満遺跡」(同市八丁畷町)で、弥生前期(約2500年前)の大規模な水田跡(約9000平方㍍)と遺体の埋葬に用いたとみられる土器棺や木棺墓跡が見つかったと発表した。
以前の調査で建物跡が見つかっており、広大な水田跡が一体となって確認されたのは珍しいという。遺跡公園の予定地1万5000平方㍍を発掘調査。東西約90㍍、南北約100㍍で水田跡を確認した。あぜ(幅約20㌢、高さ約5㌢)で、10~65平方㍍の長方形に区切られていた。

「佐渡鉱山」重要景観に 名勝に徳島「大歩危」

「佐渡鉱山」重要景観に 名勝に徳島「大歩危」

文化審議会は6月19日、「佐渡相川の鉱山および鉱山町の文化的景観」(新潟県佐渡市)など3件を重要文化的景観に、吉野川中流の渓谷「大歩危」(徳島県三好市)など3件を名勝に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。6件の史跡指定や3件の天然記念物指定、3件を登録記念物にすることも求めた。近く答申通り告示され、史跡・名勝・天然記念物は計3163件、重要文化的景観は50件、登録記念物95件になる。

文豪、谷崎の佐藤春夫宛て書簡2通見つかる

文豪、谷崎の佐藤春夫宛て書簡2通見つかる

文豪、谷崎潤一郎(1886~1965年)が、当時、大阪・船場の商家の人妻で後に妻となる松子に抱いていた恋愛感情など、女性を巡る複雑な人間関係などを綴って友人の作家、佐藤春夫(1892~1964年)に宛てた手紙2通が谷崎の遺族宅で見つかった。
日付は谷崎の代表作の一つ「春琴抄」の執筆開始前後の1933年2月13日と翌月29日。手紙には、谷崎と松子の恋愛感情が、結果的に松子夫婦の崩壊につながったことなど、複雑な人間関係と現状に対する心情を冷静に綴っている。
谷崎と妻千代、佐藤の3人は恋愛事件の末に和解し、千代が谷崎と離婚して佐藤と再婚した後も親しい交友が続いた。手紙は2通とも、谷崎の孫で佐藤とも血縁関係がある竹田長男さん(69)が自宅で保管していた。