月別アーカイブ: 2015年7月

「大阪会議」の準備会合断念 松井府知事

「大阪会議」の準備会合断念 松井府知事

大阪府の松井一郎知事は7月4日、府と大阪、堺両市でつくる「大阪戦略調整会議」(大阪会議)について、首長と議長による準備会合を断念する考えを明らかにした。堺市の竹山修身市長と自民議員の協議で「準備会合は不要」との結論が出たため。松井知事は第1回会合を開く前に、議題などを調整する準備会合の必要性を訴えていた。
同日、松井知事は7月中に第1回会議を招集すると語った。これに対し、第1回会議の日程について自民側は「8月以降」を求めており、曲折が予想される。また、松井氏は週明け(7月6日)にも、「議長らに大阪会議のメンバー選定を要請する」と述べた

ミャンマー「ダウェー経済特区」日本が覚書に署名

ミャンマー「ダウェー経済特区」日本が覚書に署名

日本、ミャンマー、タイの3カ国は7月4日、東京都内の迎賓館でミャンマー南部で計画する東南アジア最大規模の「ダウェー経済特区」の開発協力に関する覚書に署名した。
日本政府がミャンマー・タイ両政府による特別目的事業体(SPV)に出資し、専門家の派遣など経済特区の計画づくりを主導。日本企業のビジネス機会を増やす。

メコン川流域5カ国に7500億円支援 首相表明

メコン川流域5カ国に7500億円支援  首相表明

日本とメコン川流域5カ国による「日メコン首脳会議」が7月4日午前、東京・元赤坂の迎賓館で開かれた。会議にはフン・セン首相(カンボジア)、トンシン首相(ラオス)、テインセイン大統領(ミャンマー)、プラユット暫定首相(タイ)、グエン・タン・ズン首相(ベトナム)が出席した。
会議の結果、環境に配慮し、インフラ整備を進めるなど「質の高い成長」の実現を掲げた共同文書「新東京戦略2015」を採択。安倍晋三首相は、今後3年間で7500億円規模の支援を行う意向を表明した。
安倍首相は会議冒頭で、「陸上、海上輸送の要衝にあたるメコン地域の平和と安定は日本にとって極めて重要で、将来の豊かな成長のパートナーだ」と述べ、この地域への支援を積極的に進める考えを示した。

経産省 ミャンマーの天然ゴムの認証機関創設を支援

経産省 ミャンマーの天然ゴムの認証機関創設を支援

日本の経済産業省はミャンマーの天然ゴムの認証機関の創設を後押しする。ミャンマーはゴムの生産量が増加傾向にあり、有望な輸出産品の一つと期待される。しかし、認証制度がないため、中国などに安値で買い取られている。
経産省は現地のゴム生産者協会に日本人の専門家を派遣して、国際基準に沿ったゴムの等級が計れる仕組みの構築を支持し、同国の輸出産業の発展に貢献する。認証機関は2015年度中に設立される見通し。日刊工業新聞が報じた。

大阪府がハルカス・梅田に若者の就職支援拠点

大阪府がハルカス・梅田に若者の就職支援拠点設置

大阪府は若者の正社員化や離職率低下を促すため今夏、超高層複合ビル、あべのハルカスと梅田に拠点を創設する。府内の有効求人倍率は改善しているが、正社員になれない若者が多く、中小企業の人手不足も続いている。
若者にインターネット中心の求職だけでなく、繁華街にある窓口に立ち寄ってもらい、企業との出会いの機会を増やす。あべのハルカスには7月下旬から8月上旬に、梅田の拠点は大阪・新サンケイビル5階に設ける予定で8月上旬に、それぞれ開設をめざす。

大商が地域活性化へ中小企業対策で政府に要望書

大商が地域活性化へ中小企業対策で政府に要望書

大阪商工会議所は「関西特許庁」の大阪設置などを新たに盛り込んだ、中堅・中小・小規模企業対策に関する要望を、内閣総理大臣らに提出した。
要望では景気拡大の実感を全国に波及させるには、地域経済の主要な担い手である中小企業の活性化が不可欠と訴えている。そのうえで、医療などの成長産業への参入、新規事業開拓などに取り組む中小企業への支援や、円安や電気料金などのコストアップや、人手不足などに対するきめ細かな対策など、新規14件を含む101項目を掲げた。

大阪湾にトラフグ稚魚1.5万匹放流 大阪府

大阪湾にトラフグ稚魚1.5万匹放流  大阪府

大阪府立環境農林水産総合研究所(羽曳野市)は7月2日、泉南市の浜辺沖などでトラフグの稚魚1万匹を放流した。1日にも貝塚市沖で5000匹を放流している。魚介類資源を増やす府の取り組みの一環で、トラフグを放流するのは初めて。最近の研究で、トラフグは放流場所に戻ってくることが分かっている。
稚魚は山口県から購入し、7㌢程度に成長させてから放流。背中に印をつけるなどして、漁獲時に識別できるようにした。大阪湾から瀬戸内海、東シナ海へと回遊し、2年で40㌢ほどに成長するという。今回放流した1万5000匹の稚魚の何割が大阪湾に戻ってくるだろうか。
同研究所によると、トラフグは1965年ごろまでは大阪湾で100㌧ほどの水揚げがあったが、その後は減少。現在は年間100㌔程度だという。

アイリスオーヤマ コメ海外輸出を正式発表

アイリスオーヤマ  コメ海外輸出を正式発表

アイリスオーヤマ(仙台市青葉区)は7月2日、関連会社の舞台アグリイノベーション(仙台市青葉区)が、同社初となるコメの海外輸出を始めると正式に発表した。8日にマレーシアに18㌧輸出する。現地の食品卸会社を通じて、マレーシア伊勢丹(クアラルンプール)など小売店で、富裕層を主要顧客として販売する。今後業務米の展開やマレーシア以外の国への輸出を目指す。

中国産ニンニク卸価格16%高 投資マネーでの動きも

中国産ニンニク卸価格16%高 投資マネーでの動きも

中国産ニンニクの卸価格が高い。東京都中央卸売市場の6月下旬の中国産の平均卸価格は、前年同期比16%高の1㌔265円だった。中国国内で投資マネーの受け皿になっているため、現地の取引価格が上昇しているという。
2010年にも富裕層の投資が、ニンニク相場を押し上げた。いったん落ち着いたが、15年になって投資マネーの動きが再燃している。

府最大級の竪穴住居跡 寝屋川・上垣内遺跡

府最大級の竪穴住居跡   寝屋川・上垣内遺跡

大阪府教育委員会はこのほど、大阪府寝屋川市明和の上垣内(かみがいと)遺跡で、古墳時代(6世紀後半)の3棟の竪穴住居跡が見つかったと発表した。そのうち1棟は府内でも最大級の規模で、周辺の地名から渡来人ゆかりの集落だった可能性があるとみている。
竪穴住居跡の1棟は、東西約6.2㍍、南北5㍍以上の四角形で、通常(各4~5㍍)より一回り大きかった。周囲を20㌢以上掘り下げており、北側中心にはかまどの痕跡があった。柱穴も確認しており、建物を4本の柱で支えていたと推定している。
ほかにも、奈良時代(8世紀)の掘立柱建物1棟があったほか、須恵器(すえき)や土師器(はじき)の破片も出土した。現地の周辺には「太秦(うずまさ)」「秦(はた)」など渡来系氏族との関連をうかがわせる地名が残っている。