近畿運輸局が観光部を新設 訪日客受け入れ体制整備
近畿運輸局は7月1日付で、地域の観光行政を専門に担う「観光部」を新設した。官民横断で取り組みを進める「観光企画課」など3組織を傘下に置く。外国人観光客の受け入れ体制などを整える。地域の交通環境を担う組織と、物流を統括する組織も一体化する。
上昇率トップ10にハルカスとグランフロント 15年路線価
国税庁は7月1日、相続税や贈与税の算定基準となる2015年分の路線価(1月1日時点)を公表した。最高路線価の上昇率の全国トップ10をみると、「あべのハルカス」開業の効果で、天王寺のJR天王寺駅西側は前年比12.8%増で3位。隣接する阿倍野も10.2%増で10位だった。9位はJR大阪駅北側の商業施設「グランフロント大阪」前の10.3%増だった。
近畿の路線価は32年連続首位の大阪・梅田の阪急百貨店南側(大阪市北区角田町)で、1平方㍍当たり832万円(前年比10.1%増)だった。近畿2府4県の約5万5300地点のうち、1万3300地点で地価が上昇。
府県別の平均では京都が0.1%増、滋賀は横ばいで、2010年に現行の方式で統計を取り始めて以降、京都、滋賀とも初めてマイナスから脱した。他は大阪0.5%増、、兵庫0.7%減、奈良0.6%減、和歌山2.7%減となっている。
腰への負担は1/3 マッスルスーツ 軽量版モデルを開発
東京理科大発ベンチャー「イノフィス」(東京)は、腰の動きを補助して重いものでも軽々と持ち上げられる装着型装置「マッスルスーツ」の軽量版モデルを開発した。筋力を補う「パワードスーツ」「ロボットスーツ」と呼ばれる”サイボーグ”で、スタッフ不足の介護現場での活用に期待がかかる。
6月、神奈川、福島両県の施設で試験導入が相次いで始まった。マッスルスーツは小林宏・同大工学部教授らが開発。背中に装着し、ゴムチューブの人工筋肉を圧縮空気で伸縮させて背筋力を補う仕組みだ。装着することで腰にかかる負担は3分の1程度になり、重いものでも簡単に持ち上げられる。
介護職員38万人不足 宮城県の充足率69% 25年推計
厚生労働省は団塊の世代が75歳以上になる2025年度に介護職員が約38万人(37万7364人)不足するとの推計を発表した。
高齢化の進行に伴い介護サービスの利用者が増えて253万人の介護職員が必要になるが、今の増員ペースのままでは215万人(215万2000人)しか確保できない見通し。介護サービスの需要が増える一方で、少子化で働く若者世代が減少し、人材供給が追い付かないことが影響している。厚労省が不足数の推計をまとめたのは初めて。
必要な人数に対して確保できる人数を示す「充足率」は全国で、17年度は94%と必要数より6%足りない程度だが、20年度は91.1%、25年度は85.1%まで低下する。
都道府県別にみると、全国で25年度に充足率が最も低くなるのが宮城県の69%で、1万4136人が不足する。一方、都市部では介護職員の不足数が多い。東京都は充足率85.3%と全国平均程度だが、不足数は3万5751人と全国で最も多い。以下、大阪府3万3866人、埼玉県2万7470人、神奈川県2万4701人、愛知県2万4391人、千葉県2万2755人、兵庫県2万2503人と続く。