月別アーカイブ: 2015年7月

米びつ用防虫剤「米唐番」エステー化学3割増産

米びつ用防虫剤「米唐番」エステー化学3割増産

エステー化学(東京都新宿区)は、主力の米びつ用防虫剤を増産する。2016年3月までに埼玉工場(埼玉県本庄市)に約1億円を投じ、年間生産量を3割増の530万個に引き上げる。
エステー化学は「米唐番(こめとうばん)」の名称で、天然唐辛子の粉末を配合したゼリー状の虫よけ剤を生産・販売している。同社によると、15年の米びつ用防虫剤の市場規模は21億円と5年前に比べて23%増となる見込み。

豊田通商「近大マグロ」長崎で量産体制確立

豊田通商「 近大マグロ」長崎で量産体制確立

豊田通商は九州でクロマグロの量産体制を確立する。「近大マグロ」で知られる近畿大学との連携で、新たに長崎県の五島列島に卵から稚魚を育てる施設を新設。採卵から成魚を育てるまでの一貫養殖拠点にする。2020年に稚魚で30万匹、「近大マグロ」として成魚で4000匹の出荷を目指す。新たに沖縄県でも拠点設置を検討する。
同社は近大と技術協力協定をを結び10年に五島列島南西端、福江島でクロマグロの養殖施設「ツナドリーム五島」を開設。今回この施設の隣接地にいけすに入れる前の稚魚を育てる「ツナドリーム五島種苗センター」を新設した。

長野・松本市に即席みそ汁工場 永谷園・タケヤみそ

長野・松本市に即席みそ汁工場 永谷園・タケヤみそ

永谷園と味噌製造の製造の竹屋(長野県諏訪市)は、即席みそ汁の製造工場を長野県松本市に建設する。設備投資額は約9億6000万円。
味噌の需要は縮小しているが、個食化や共働き家庭の増加で手軽に食べられる即席みそ汁の市場は拡大傾向にある。両社はこうした状況を踏まえ、2014年11月に永竹(長根県松本市)を設立しており、新工場は同社が建設する。

世界遺産登録の国内推薦へ天命待つ 百舌鳥・古市古墳群

世界遺産登録の国内推薦へ天命待つ 百舌鳥・古市古墳群

大阪発の世界遺産登録へと期待される「百舌鳥・古市古墳群」(堺市、羽曳野市、藤井寺市)が、平成29年の世界文化遺産候補となる今年の国内推薦に選ばれるかどうかが決まる文化審議会の特別委員が7月28日に開催される。百舌鳥・古市古墳群は25年度に続く再挑戦。堺市の竹山修身市長は「最大限努力し、課題はクリアした。人事を尽くして天命を待つ心境」と語っている。

天神祭 大川で「船渡御」盛大に5000発の花火戻る

天神祭 大川で「船渡御」盛大に5000発の花火戻る

大阪の夏を彩る天神祭は本宮の7月25日、大阪市の大川で約100隻の船が行き交う「船渡御(ふなとぎょ)」があった。船のかがり火や提灯の明かりが、川面に浮かび上がった。そして、夏の夜空を彩る奉納花火が打ち上げられ、会場は家族連れらでにぎわった。今年はインターネット上で資金を募るクラウドファンディングを活用。2008年ごろから協賛金の減少で4000発に減っていた奉納花火の資金を確保。その結果、元に戻り、盛大に5000発打ち上げられた。

島根県・円福寺の観音菩薩は中国地方最古の仏像

島根県・円福寺の観音菩薩は中国地方最古の仏像

島根県芸術文化センターは7月24日、同県大田市の円福寺の木造観音菩薩立像(高さ42㌢)は奈良時代(8世紀)の制作で、中国地方最古の仏像と分かったと発表した。
仏像は円福寺の秘仏だが、由来は不明という。頭と体は針葉樹のカヤが使われ、高く結われた髪形や仏像の大きさ、表情などが、唐招提寺(奈良市)の奈良時代の仏像と似ていることから制作年代を判断した。

土用の丑に近大「ナマズ重」東京・大阪で計60食完売

土用の丑に近大「ナマズ重」東京・大阪で計60食完売

近畿大学が開発し、土用の丑の日の7月24日、限定で東京・銀座、と大阪市の同大学直営の飲食店で試験販売した「うなぎ味のナマズ重」は、用意した計60食が完売した。「ウナギの代替品としては十分」との顧客の評価も得て、全国の飲食店や外食チェーンと現在、商談が進行中で、同大学は今冬からの通常販売を目指す。
24日に銀座で実施した顧客アンケートで18人中11人が「また食べたい」と答えた。同大学によると、この穂は2200円で販売したが、生産量を増やすことで将来的には二ホンウナギの半額以下で提供できる見込み。

関西 訪日客増大へ広域観光で協力 広域連合・関経連

関西 訪日客増大へ広域観光で協力  広域連合・関経連

関西広域連合と関西経済連合会は7月23日、2016年4月に広域観光を推進する「関西国際観光推進本部(仮称)」を設立することで合意した。外国人観光客の受け入れ態勢整備や観光資源の情報発信に共同で取り組む。
関西を訪れる外国人観光客を増やすため自治体や経済団体、観光業者にも参加を呼び掛け、課題の共有や行動計画の策定などを行う。自治体、鉄道事業者が個別に手掛けている公衆無線LANサービスや割引切符の統一化、広域観光ルートの策定も推進する。

台風11号で畜養中のクロマグロ被害13億円 和歌山県

台風11号で畜養中のクロマグロ被害13億円 和歌山県

和歌山県は7月24日、台風11号の影響で、同県串本町の紀伊大島沿岸で民間事業者6社が畜養していたクロマグロ計1万1072匹(約12億9000万円相当)が死んでいるのが見つかったと発表した。波に驚いて、いけすの網に衝突するなどしたためとみられる。マグロは皮膚が弱いため、傷口から病気に感染しやすく、今後さらに死ぬマグロが増える見通しだという。
県や町によると、死んだのは体長や50~60㌢のまだ小さなマグロが大半だったが、出荷直前の100㌔ほどの個体も含まれていた。近くにある近畿大の施設でふ化して、業者が畜養しているマグロも含まれる。
和歌山県内では7事業者マグロの畜養をしており、2011年9月の台風12号に伴う紀伊半島豪雨災害時も約4億2900万円の被害が出たが、今回の被害は過去最大となった。

割安感の活ウナギが需要喚起 卸価格も急ピッチで上昇

割安感の活ウナギが需要喚起 卸価格も急ピッチで上昇

土用の丑(うし)を迎え、主に専門店で使用する活ウナギの消費が回復傾向にある。店頭価格が昨年より安いことが需要を喚起した格好だ。輸入量も大幅に増えており、今年1~5月は全同期比で7割増えた。想定以上の消費増加で品薄感が強まり、卸価格は上昇に転じている。
7月初めごろの平均的な国産卸価格は1㌔4000円前後(1匹200㌘サイズ)と前年同時期に比べ1割安かった。その後、卸価格はほぼ毎週100円ずつ値上がりし、現在は4500円程度と昨年より若干高い水準だ。例年土用の丑に向けて数十円ずつ上がるが、今年はピッチが早い。