月別アーカイブ: 2015年7月

平安時代のかまぼこ再現 古文書に登場して900年

平安時代のかまぼこ再現  古文書に登場して900年

かまぼこが日本の文献に初めて登場してから今年で900年になるのを記念し、平安時代のかまぼこを再現して試食するイベントが7月21日、京都市の京料理店で開かれた。参加者らは、当時のレシピで作られたかまぼこを、興味深そうに味わっていた。
全国蒲鉾水産加工工業協同組合連合会が主催した。貴族の生活を描いた平安時代の古文書を参考に、スズキのすり身に塩を加えて練り、木の棒に巻いて焼き、ちくわのような形に調理した。現代のものより少し塩辛く、素朴な味に、会場では様々な感想が飛び交っていた。

国産豚肉の卸価格3割高 輸入抑制で需給締まる

国産豚肉の卸価格3割高  輸入抑制で需給締まる

国産豚肉の卸価格が上昇している。直近の安値だった5月と比べ3割高い。昨年流行した病気の影響が長引き、出荷のできる豚の頭数が減っている、また、外国産豚肉の輸入を業者が抑制したことも需給の引き締めにつながった。夏休みシーズンでバーベキュー向けなど消費は底堅い。こうした需給関係を受け店頭での特売価格が上昇し始めている。
7月中旬時点の骨付き豚肉(枝肉、上級品)は1㌔670円前後(東京市場)。5月の平均価格と比べ27%高い。大阪では同700円を超える日もある。

大阪府と東大阪市が大阪モノレール延伸で合意

大阪府と東大阪市が大阪モノレール延伸で合意

大阪府の第三セクターが運航する大阪モノレール(大阪空港~門真市)の東大阪市への延伸を巡る費用負担について、松井一郎知事と東大阪市の野田義和市長が7月22日、府庁で会談し、大筋で合意した。
1150億円以上と見込まれる事業費のうち、府が最大300億円、市が最大70億円を負担する。延伸計画は門真市駅から東大阪市の瓜生堂(うりゅうどう)までの約9㌔。府が今秋にも正式に事業決定し、2018年度の着工、25年の完成を目指す。

訪日客の需要取り込みへ空港発着バスの多言語化促進

訪日客の需要取り込みへ空港発着バスの多言語化促進

関西国際空港の周辺自治体でつくる「関西国際空港全体構想促進協議会」は7月22日、大阪市内で総会を開き、急増する訪日外国人の需要を取り込むため、速やかに環境整備を図ることなどを盛り込んだ本年度の事業計画を承認した。
具体的には財界が一丸となって関空発着のバスの多言語化を進める。協議会はまた2016年春以降、新たに空港運営を担う企業体と利用促進策などで協力していく方針も確認した。

歌麿 水墨の美人画「花魁と禿図」肉筆画見つかる

歌麿 水墨の美人画「花魁と禿図」肉筆画見つかる

福岡市美術館は7月22日、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿(1753年ごろ~1806年)が墨一色で花魁(おいらん)らを描いた肉筆画が見つかったと発表した。墨だけで描いた歌麿の美人画が確認されたのは初めてで、花魁を真正面から描いた作品も極めて珍しいという。
今回見つかった美人画は「花魁と禿(かむろ)図」で、縦117.6㌢、横46.3㌢。正面から捉えた花魁と、その世話をする「禿」の後姿を墨の濃淡や線の強弱で、立体感を持たせて描いている。江戸時代の戯作者、山東京伝の賛文が記されている。寛政2~5年(1790~93年)ごろに描かれ歌麿が円熟期を迎える前の作品とみられる。
歌麿の肉筆画はこれまで約50点が知られているが、美人画の多くは鮮やかな彩色で描かれている。また、花魁の姿を斜めでなく、真正面から描いている点珍しい。

血赤の芝居絵屏風に魅入る客 高知・香南市で絵金祭り

血赤の芝居絵屏風に魅入る客 高知・香南市で絵金祭り

「血赤」と呼ばれる鮮やかな色使いで知られる江戸時代の絵師・金蔵(1812~76年、通称・絵金=えきん)の屏風絵が商店街の軒先に並ぶ「絵金祭り」が7月18~19日、高知県香南市で行われた。店の前に並べられたのは歌舞伎や浄瑠璃を題材とした芝居絵図。血のような赤と苦しむ表情の人々の姿が、ろうそくの炎で浮かび上がり、一瞬異様な世界にタイムスリップしたように魅入っていた。
絵師・金蔵は、もとは土佐藩家老桐間家の御用を務める狩野派の絵師だったが、贋作事件に巻き込まれて城下追放となった。絵金祭りは昭和52年に現在の香南市商工会青年部の発議で始まり、今回で39回を数えた。保存されている芝居絵屏風23点は高知県保存有形文化財に指定されている。

6月大阪百貨店売上高3.2%増で3カ月連続プラス

6月大阪百貨店売上高3.2%増で3カ月連続プラス

日本百貨店協会が7月21日発表した6月の大阪地区の百貨店売上高は、前年同月比3.2%増の608億円と3カ月連続のプラスとなった。雨の日が多く、気温の低い日も続いたが、中国の端午節の連休で訪日外国人客が増えたことなどから、高額品の売れ行きが好調だった。大阪は全国10都市のうち、東京の5.9%増に次ぐ伸び率だった。

早場米3年ぶりに値上がり 宮崎産コシヒカリ4%高

早場米3年ぶりに値上がり 宮崎県コシヒカリ4%高

九州で収穫が始まった2015年産の早場米が、3年ぶりに値上がりした。代表銘柄の宮崎産コシヒカリの卸向け販売価格は前年比4%高い。コメ価格の下落が続き、経営環境が厳しくなった生産者や自民党の意向を受け、JAグループが価格を引き上げた。店頭価格にも波及しそうだ。
JA宮崎経済連の卸向けの定価(相対販売基準価格)は、宮崎産コシヒカリが60㌔1万5000円(消費税抜き)となった。前年同時期の14年産米と比べ600円(4.2%)高い。早場米の中で流通量が多い宮崎産コシヒカリの価格は、その年の新米価格の先行指標として注目度が高い。

キュウリとレタスが値上がり 降雨と気温急上昇で

キュウリとレタスが値上がり 降雨と気温急上昇で

農林水産省が7月21日発表した野菜の小売価格緊急調査(7月13~17日、全国平均)によると、4品目のうちキュウリとレタスが前週より値上がりした。降雨や気温の急な上昇で出荷量が伸びなかった。キュウリは前週より7%高の1㌔519円。レタスは急な気温上昇による品質低下で出荷が減少し、前週比1%高の1㌔386円。キャベツとトマトは値下がりした。

近畿商連が知名度高まる「関西」に名称変更

近畿商連が知名度高まる「関西」に名称変更

近畿商工会議所連合会は7月21日、福井市内で総会を開き、「関西商工会議所連合会」(関西商連)への名称変更を決議した。変更は同日付。外国人観光客の増加で関西国際空港などの国際的な知名度が高まっており、「関西」ブランドへの統一によるPR効果が大きいと判断した。
関西商連は、近畿2府4県と福井県にある計71の商工会議所の佐藤茂雄会頭(京阪電気鉄道最高顧問)が引き続き務める。