奥野全中新会長 TPP,政府と協調 対決路線から転換

奥野全中新会長 TPP、政府と協調 対決路線から転換

8月11日に全国農業協同組合中央会(JA全中)の新会長に就任した奥野長衛(ちょうえ)氏(68)は8月17日、交渉が大詰めを迎えている環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について、政府・与党と連携していく必要性を強調し、これまでの対決路線から転換する姿勢を示した。
JA全中は、TPP合意に伴う農産品の市場開放に強い懸念を示し、コメ、牛・豚肉、乳製品などの重要5項目に関する交渉で譲歩を認めないとする国会決議を守るよう政府に要請。コメの輸入拡大などを巡る報道を受けて、政府に強い抗議の意思を示してきた。
奥野氏は「国会決議を最低限順守してほしい」と改めて要望したものの、「いたずらな対決姿勢では世の中は動かない。一番、効果的、効率的なことを訴えていくべきだ」とし、政府・与党と協力していく姿勢を示した。