首飾りした人骨出土 群馬県渋川・金井下新田遺跡

首飾りした人骨出土 群馬県渋川・金井下新田遺跡

群馬県埋蔵文化財調査事業団は5月29日、古墳時代後期の金井下新田遺跡(渋川市金井)で、首飾りをした人骨が見つかったと発表した。古墳以外の遺跡で首飾りをした人骨が出土する例は極めて少なく、同県内では隣接する金井東裏遺跡に次いで2例目。
この人骨について専門家は、祭祀(さいし)行為に携わる地位の高い人物で、金井東裏遺跡で出土した甲(よろい)を身に着けた人骨と同族だった可能性がある-とみている。
人骨は5世紀後半と推定される竪穴建物跡で発見された。10代とみられ、性別は不明。歯と上腕、大腿部と推定される骨が残り、首の位置から勾玉(まがたま)あ管玉で構成される首飾りが出土した。
このほか、同事業団は地上に直接建築した「平地式建物」の炭化した屋根、鍛冶遺構とみられる建物跡などが見つかったことも明らかにした。