月別アーカイブ: 2017年11月

3既存薬併用でアルツハイマー病に効果 京大がiPS細胞使い特定

3既存薬併用でアルツハイマー病に効果 京大がiPS細胞使い特定

京都大学の井上治久教授らの研究チームは、iPS細胞を使い、アルツハイマー病の発症原因とされるたんぱく質「アミロイドベータ」を減らす3種類の薬の組み合わせを見つけた。
3種類の薬はそれぞれパーキンソン病、ぜんそく、てんかんの治療薬として使われている既存薬で、これらを投与することで、アルツハイマー病の発症や進行を抑えられる可能性があるという。今回は基礎研究の成果で、動物実験などで詳しく調べる。11月22日、米科学誌セルリポーツに発表される。
研究チームは既存薬1258種類を調べた。その結果、この3種類の組み合わせでアミロイドベータの蓄積量を30~40%低減できたという。
アルツハイマー病の患者は、高齢社会の進行に伴い増え続けており、国内で250万人を超えている。

IT活用で保育士の負担軽減へ国が検証事業

IT活用で保育士の負担軽減へ国が検証事業

国が子供の体温や昼寝の時間を電子的に記録するなど、ITを活用して保育士の負担を軽減できるか検証することになった。
保育士は業務の負担が重く処遇の改善も進んでいないことから、9月の有効求人倍率でみても全国で2.6倍と深刻な人手不足、なり手不足が続いている。このため今回、保育士不足の改善につなげようと、経済産業省、厚生労働省はITを活用して保育士の業務の負担を軽減することを目指し、保育園の事業者と検討会を始めたもの。
東京都や愛知県などの保育園で来週から、子供の体温や昼寝の時間を電子的に記録する検証事業を始める。

三菱商事 比マニラLRT1号線向け鉄道車両の受注内定

三菱商事 比マニラLRT1号線向け鉄道車両の受注内定

三菱商事はフィリピン運輸省より、マニラLRT(Light Rail Transit)1号線向け鉄道車両の受注内示を獲得したと発表した。契約予定金額は約300億円で、日本・フィリピン両政府の間で締結された円借款により手当される。
供給する車両はスペイン最大手の鉄道車両メーカー、Constrcciones y Axiliar de Ferrocarriles,S.A.(以下、CAF社)が日本の機器類を採用して製造するもので、車両120両(30編成)を納入する。納入時期は2020年末から2022年初めの予定。
LRT1号線はマニラ首都圏を南北に走る約20kmの高速鉄道で、沿線の開発に伴う利用客の増加を受け、既存路線の南方にあるカビテ州方面に約12kmの延伸工事が進められている。

ニッコンHD ベトナムのドンバン倉庫増築工事竣工

ニッコンHD ベトナムのドンバン倉庫増築工事竣工

ニッコンホールディングス(東京都中央区)は、ベトナム子会社NIPPON KONPO VIETNAM CO.,LTD.がドンバン2工業団地のドンバン倉庫の増築工事がこのほど竣工したと発表した。
同倉庫はハノイ市街地から約40㌔㍍の立地で、ハイフォン港、ベトナム北中部へのアクセスにも恵まれている。鉄骨造平屋建て、敷地面積2万8,187平方㍍(そのうち拡張面積1万8,187平方㍍)、倉庫面積1万6,330平方㍍(同1万730平方㍍)、主要設備ドックレベラー5基(拡張分3基)。
ドンバン倉庫は2014年6月に第一期倉庫を開設、2015年12月に第二期倉庫を増築。2016年1月に現倉庫の隣接地を購入し、今回の増築倉庫が竣工したもの。

日立 中国・広州市に電動車両用モーター事業の新会社設立

日立 中国・広州市に電動車両用モーター事業の新会社設立

日立オートモーティブ電動機システムズ(本社:茨城県ひたちなか市)は、中国広東省広州市に100%出資により、電動車両車モーターの開発、製造および販売を手掛ける「日立汽車馬達系統(広州)有限公司」を設立した。
敷地面積は8万8,000平方㍍で、工場および事務所などの建屋は2018年6月に着工し、2019年6月の竣工を予定。2020年度の量産開始を目指す。

上組 インドネシア西ジャワ州で第2期倉庫を増設

上組 インドネシア西ジャワ州で第2期倉庫を増設

上組(本店:神戸市中央区)は、インドネシア西ジャワ州グリーンランド工業団地(GIIC)のPT.KAIGUI LOGISTICS IDONESIAで、第2期倉庫として2万2,046平方㍍の倉庫を増設する。同倉庫は鉄骨造、2階建てで、11月中旬に着工、2018年12月竣工の予定。
グリーンランド工業団地はジャカルタ中心部から東方約40㌔㍍で、タンジュンプリオク港および、2019年開港予定のパティンバン新港からのアクセスが非常によく、今後も新規企業進出や増産に伴う倉庫需要が増加、ジャカルタ東部工業地帯の中心になると期待されている。

テムザック「ロデム」ロボット・乗り物・車いすが1台に

テムザック「ロデム」ロボット・乗り物・車いすが1台に

テムザック(福岡県宗像市)は11月20日、次世代型スマートモビリティ「RODEM(ロデム)」の販売受付を開始した。ロデムはNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業の支援を受けて行われた、福祉先進国のデンマークでの実証実験の結果をもとに、安全性の追求とともに実用化に適した機能や使いやすさを向上させたロボット、モビリティ(乗り物)、車いすの役割を1台で果たす新しい製品だ。
ロデムのサイズは全幅690mm、座面高400(~785)mm、重量約110kg。4輪駆動、プラグイン方式(家庭用100V)の充電で、充電時間は8時間。メーカー希望小売価格は98万円(非課税)。
ロデムは介助者・被介助者双方の負担を減らし、①ベッドや椅子からの乗り移りがスムース②狭い場所でも旋回しやすい③スマートフォンで遠隔操作できる―など、足腰の衰えた高齢者を含め、質の高い生活を実現するための自立・移動を支援する、既成概念にとらわれない全く新しいモビリティだ。

日本看護協会70周年記念式典に皇后さま出席

日本看護協会70周年記念式典に皇后さま出席

皇后さまは11月20日、日本看護協会創立70周年記念記念式典に出席された。同協会は看護師や保健師、助産師など看護職の有資格者ら約73万人が加入する公益社団法人で、式典では優良看護職員の表彰などが行われた。皇后さまはにこやかに祝福の拍手を送られていた。

トヨタ 中国で20年にEV導入 車両電動化を加速

トヨタ 中国で20年にEV導入 車両電動化を加速

トヨタ自動車は中国において、トヨタブランドの電気自動車(EV)を2020年に導入するとともに、燃料電池自動車(FCV)のフィージビリティスタディの対象をバスなどの商用車まで拡げることを発表した。
現在、トヨタは「カローラ」および「レビン」のプラグイン・ハイブリッド車(PHV)の導入に向けた開発を進めており、中国における車両電動化への取り組みを加速させていく。
FCVについては、トヨタ自動車研究開発センター(中国)有限会社(略称:TMEC)内に新たに水素ステーションを設置し、10月から「MIRAI」2台による3年間の実証実験を開始している。賞用分野においては、日本で燃料電池バスを発売、米国ではFCシステムを搭載した大型商用トラックの実証実験を進めている。
このほか中国でもバスなど商用車までフィージビリティスタディの対象を拡げ、中国でのFC(燃料電池)技術の応用可能性を探っていく。トヨタは現在、オーストラリア、アラブ首長国連邦、カナダなどで試験的な導入による実証実験を進めており、水素社会の実現を目指している。

島津製作所 シンガポールにイノベーションセンター

島津製作所 シンガポールにイノベーションセンター

島津製作所(本社:京都市中京区)は、シンガポールの販売子会社SHIMADZU(ASIA PACIFIC)PTE LTD(略称:SAP)に、最先端の現地顧客との共同研究・共同開発を統括するイノベーションセンターを設置し、11月17日から稼働開始した。
同センターには従業員7人が所属し、アジアおよびオセアニア地域の大学や研究機関などから収集した社外の有望な研究成果や結果をもとに、共同研究・共同開発を推進して製品化につなげる役割を担う。
核となる外部の要素技術に合わせて本社の技術者やマーケティング担当者などを交えたプロジェクトチームをつくり、製品化を前提とする周辺設計や用途開拓も早い段階から共同で進める。現地でプロト機を開発後は、本社に技術を移管して評価や検討を進め、最終的な製品化を行う。