中国原発で放射能漏れ フランス電力発表 原子炉停止の2倍

フランス電力(EDF)は6月14日、同社が建設と運転に協力する中国広東省台山市台山原子力発電所から放射性希ガスが漏れたと明らかにした。EDFは14日の声明で、原子炉格納容器内の「1次冷却系で希ガスの濃度の上昇を確認した」と発表した。フランスのフィガロ紙は14日、台山原発の冷却水内の希ガス濃度が5月末時点で、フランスで原子炉停止となる上限値の2倍に達したと報じた。
希ガスは核分裂の際に発生するキセノンやクリプトンで、原発の燃料棒の一部に問題があるのではないかと専門家はみている。
中国の外務省報道官は「環境や公衆の健康に影響する事態は起きていない」と強調している。加藤官房長官は「強い関心を持って事態を注視したい」とし、「中国側が透明性をもって早期に国際社会に説明することを期待している」と述べた。