投融資先を含めた温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す金融機関の有志連合は、今後30年間で脱炭素に100兆ドル(1.1京円)を投じる方針だ。
金融機関の有志連合「GFANZ(ジーファンズ、グラスゴー・ファイナンシャル・アライアンス・フォー・ネットゼロの総称)」は2021年4月に英イングランド銀行(中央銀行)前総裁マーク・カーニー氏が提唱して発足。2050年までに投融資先の温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す銀行や保険、資産運用会社など450社・団体で構成する。日本からは3メガバンクのほか日本生命保険や野村アセットマネジメントなど19社が名を連ねている。450社が抱える金融資産の合計は130兆ドルと世界全体の4割を占め、発足時点(約70兆ドル)から半年強で2倍近くに膨らんだ。
脱炭素社会への転換には設備投資や研究開発など巨額の資金が必要なる。金融機関が投融資を通じて変革を促す構図が強まるが、実効性は注視する必要性がありそうだ。日本経済新聞が報じた。