斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ問題を巡る、第三者委員会の公益通報「違反」、10件もの「パワハラ認定」を内容とする報告書を受けて、その対応に関する同知事自身の会見が3月26日、兵庫県庁であった。
結果は予想通り、パワハラについては初めて認めて謝罪したものの、他については自身の「対応は適切だった」と、これまで通りの見解を繰り返しただけだった。専門家で構成される第三者委員会の調査報告は本来、身を正し、謙虚にこれからの処し方を丁寧に説明すべき、もっともっと重いものだと思っていたが、斎藤氏にとっては決してそうではなかった。「そういう捉え方もあるかも知れませんね」程度のものでしかなかった。「改めるべきことは改め、県政を前に進めることが自分の責務だ」と。「辞職」などということは全く考えず、その欠片もなかった。
これを受けて、最も困惑するのは日々、同知事と顔を合わせ業務する県の職員ではないだろうか?同知事の職員に対する対応が、これまでと手の平を返したようにやさしく(?)なることはあり得ないだろうし…。一番わかりやすく今後の対応を決めるのは、県議会が知事に対し不信任決議することだが、当然すべきことを同県議会はやってこなかったし、またとてもやりそうもない。多くの職員は泣く泣く、胸のうちに様々な想いやストレスを溜め込んだまま、日々を過ごすことになりそうだ。本当に気の毒としか言いようがない。これで果たして、円滑な県政が進められるのだろうか?