参院選の候補者調整で野党各党が苦慮している。立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの野党がもくろむのは、参院選でも与党を過半数割れに追い込むことだが、候補者の1本化の調整はつかず、連携の機運は一向に高まっていない。これは、各党が自らの党に他党を引き寄せたいとの思惑があるからで、この際、一歩身を引いて考えないといけないのではないか。
そこで、”有権者目線”で、いまどの党に魅力や勢いがあるのかという視点で考えるとはっきり答えが出てくる。ずばり国民民主党だ。そう国民民主党しかない。自民・公明と争う場合、有権者が最もその違いが分かりやすいのが国民民主党の政策だ。若い世代を中心に堅調に支持率を伸ばしている。与党候補に勝たせたくないなら、この際、自党の議席を増やすことは差し置いて、すべて国民民主党が立てる候補者を軸に調整を進めるしかないのではないか。自党のメンツやこだわりを捨てるべきで、大局的に今回こそ現実的な判断をすべき時だ。野党第1党の立憲民主党にはその度量、懐の深さを期待したい。それができなければ当分、与・野党逆転は実現できないと悟るべきだ。