国際法犯してウクライナを侵略したロシアの責任を問え!

トランプ米大統領が進める、ロシアのウクライナ侵略を巡る和平仲介が難航している。米国は和平案を明らかにしていない。しかし、米欧メディアによるとロシアが2014年にウクライナから奪ったクリミアをロシア領として承認し、不法占拠するウクライナ東・南部4州についても実効支配を認めるという。さらに、ウクライナが将来にわたって北大西洋条約機構(NATO)に加盟しないことを約束する項目もあると伝えられる。
これでは、仲介役のはずの米国が、国際法を犯したロシアの侵略行為を非難・批判するどころか、ほぼ100%容認するに等しい内容だ。ウクライナが同意しないのは当然だ。
ロシアの軍事行為を厳しく糾弾し、その責任を徹底的に問う、それ相応のペナルティを科す一方で、ウクライナに譲歩を迫るのなら、ウクライナ側も一考の余地があるだろう。だが、現在伝えられる和平案では、ロシアの一方的で卑劣な蛮行を認めるものだ。これでは力による現状変更の悪しき前例となり、国際秩序は崩壊する。そして、何よりトランプ氏が最も望んでいるはずの名誉とは”真逆”の、”悪魔の大王”に成り下がり、世界の常識ある様々な国々の人々からバッシングを受けることは間違いない。
繰り返すが、トランプ氏は自分のパフォーマンスのためだけに戦争終結させるのではでなく、早急に路線変更し、ウクライナの主権や領土の尊重と、ロシアの再侵略を防ぐ方策を追求すべきだ。

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