中国 習近平独裁体制に陰り 制度面でも「非習近平化」へ

李克強首相の締め出し後、着々と進められていた習近平国家首席(中国共産党総書記)の独裁体制に陰りが出てきた。このほど党中央の調整機関運営に関する新しい規定の審議を行ったのだ。これは、調整機関を使った習主席の”個人独裁”志向に事実上の歯止めをかけるもので、集団指導体制への回帰を目指す動きとみられる。
中国ウォッチャーは、幹部人事に続き制度面でも「非習近平化」が始まった兆しとみている。これは、習氏1強体制のもとで進められた運営がうまく機能していないことが背景にある。
すなわち、習氏が任命した幹部人事で指名されたで人物たちの、汚職・賄賂など不明朗な実態が明らかになったことに加え、減速した経済が一向に回復の兆しが見えないためだ。その結果、建国の父、毛沢東を超え、終身「盤石」とみられていた習氏だが、今やかつての威信を失いつつあるとみられる。

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