ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が、2月24日で4年を経過した。プーチン大統領が短期間に決着させると豪語した”特別軍事作戦”だったはずだが、和平協議が停滞する中、消耗戦の終わりは全く見えない。
この間、ロシアは、ウクライナを大幅に上回る軍事力を使い、兵士の死傷者を出しながら、そして、ウクライナの数多くの民間人に対する殺戮を繰り返しながら、誇れるほどの成果はほとんど得ていない。また戦況もウクライナ・ドンバス地区など一部占領状態にはあるが、膠着は打開できていない。これでは、ロシアは何のために戦争を始めたのだ?と問われても答えられまい。
生活インフラの多くを絶たれながら、ウクライナは国を挙げて必死に対抗しているが、ロシア人は一つになっていないのだ。メディアなどの報道によれば、モスクワやサンクトペテルブルブなど都市部では、平常時とほとんど変わらない生活ぶりがうかがわれる。
この一端を示す、ロシア人のウクライナとの戦争に対する、地域で大きな格差がある興味深いデータがある。ウクライナとの戦争による死者の出身地をみると、地方出身者が圧倒的に多いのだ。大都市のモスクワやサンクトペテルブルグとくらべると、少数民族が多いトゥワ共和国、ブリヤート共和国など、シベリアや極東地域の出身者が15〜40倍に上る。
これだけ地域差があるとなると、とても全国民が等しく国を挙げてとは表現できない。厳然と”命の重さ”に地域差があると言わざるを得ない。これはプーチン大統領の兵士確保に向けた雇用条件・好待遇につられ、所得水準の低い、あるいは貧困な状況に置かれている地方の人たちが、数多く募集に応じているためだ。
このことは裕福な、あるいは富裕層の多いモスクワやサンクトペテルブルグに居住する人たちとの、戦争に対する向き合い方が違うからだ。結果として同じロシア国民でありながら、地方の人たちが数十倍も血を流し、命を落としているというわけだ。