京都大学の研究グループは6月21日、ヒトのiPS細胞から新生児レベルの心臓の筋肉を作製することに成功したと発表した。細胞の成熟を促進させる物質を特定できたのが大きな要因で今後、心臓の病気の治療などにつながる可能性があるという。
同グループはおよそ9,000種類の化合物の中から「ERRy:T112」という細胞の成熟を促進させる物質を特定し、iPS細胞に加えたところ、これまでの限界だった胎児レベルを超えて、新生児レベルの心筋細胞が作製できたという。同大学では「成人レベルの心筋細胞の作製も視野に入る成果で、この細胞を使って心臓の病気の治療薬をつくる研究にも活用できる」としている