850万年以上前に生息した世界最古のマイルカの化石

850万年以上前に生息した世界最古のマイルカの化石

 早稲田大や秋田大などの研究チームは7月2日、北海道新十津川町で発見されたイルカの頭骨の化石を再調査した結果、少なくとも850万年前の世界最古のマイルカ科の化石であることが分かったと発表した。これまではイタリアで発見された530万年前の化石が最古とされていた。

 この化石は1961年以前に発見され、77年のマイルカ科スジイルカ属として記録されたが、骨の形などから疑問が持たれていた。同チームは文献調査で化石があった地層の年代が850万~1300万年前であることを確認。クリーニング作業をやり直して骨の形を調べ、他のイルカの骨の特徴と比較したところ、マイルカの中でも既存の分類に当てはまらず、最も古いことが分かった。

    チームはこのイルカの学名を「(新十津川町周辺を示す)樺戸地域から産出した暁のイルカ」という意味の「エオデルフィス・カバテンシス」と名付けた。現代ではバンドウイルカやシャチなどがマイルカ科に含まれる。