日本対がん協会などの調査によると、がんになっても発見されていない患者が全国で約4万5,000人に上る可能性があることが分かった。一般外来診療の窓口が減ったことに加えて、新型コロナウイルスへの感染を恐れ、検診の受診者が急減したことなどが影響した。同協会が実施している集団検診の受診者は2020年の1年間で3割減っている。
2020年は患者数が延べ8万660人で、2019年より8,154人(9.2%)減った。回答率などから計算すると、全国で約4万5,000人に上るという。部位別では胃がんが13.4%減で最も減少幅が大きかった。
調査は全国486のがん治療施設を対象に胃、肺、大腸、乳房、子宮頚(けい)部の5つのがんを調査した。回答した105施設(22%)が2019年と2020年にがんと診断した患者数について比較した。