奈良・高取町で古墳時代中期の人工池を発見 渡来人が築造か

奈良県高取町教育委員会は11月17日、同町の清水谷(しみずだに)遺跡で、川原石を積んで護岸を施した古墳時代中期(5世紀中ごろ)の人口の池の跡が見つかったと発表した。池は東西26m、南北13m、深さ60cm。石組みの護岸を施し、西側に排水溝を設けていた。
同町ではこれまでに大壁(おおかべ)建物と呼ばれる朝鮮半島から来た渡来人の古墳時代の住居跡が約40棟出土し、渡来人が多く住んでいたとみられる。同町教委によると、日本書紀の「応神7年の条」には「高麗(こま)人や百済人などが来朝し、池をつくり、その池を韓人(からひと)池という」と記されており、今回見つかった池は、こうした記述にみられるような渡来人が造った人口の池だったとしている。