硫黄島の北「噴火浅根」で噴煙 周辺で活動活発化

活発な地殻変動が続いているとみられる小笠原諸島の硫黄島。その北に位置する海底火山「噴火浅根」で3月27日、噴煙が確認された。気象庁は同日深夜、周辺海域に噴火警報を発表。付近を航行する船舶に警戒を呼び掛けた。
防災科学技術研究所などによると、小笠原諸島の硫黄島が年に1mという世界でも類をみないペースで地面が隆起し続けている太平洋戦争の激戦地は、気象庁が全国に111指定する活火山の一つ。
小規模の水蒸気爆発を繰り返し、島内は地面の温度が高く、多くの噴気地帯や噴気孔がある。マグマからは高温の火山ガスが出続けているという。地震も多く、体に感じない地震を含めると1日に100回も超えることもある。特徴的なのが世界の火山の中でも極めて速い隆起スピード。ペースは一定ではないが、国土地理院の観測では1年で1mほども隆起している。