大阪大学の西田幸二教授らのチームは4月4日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった目の角膜の細胞を、角膜の病気で視力をほぼ失った患者に移植して治療する世界初の臨床研究について、予定していた患者4人全員の手術と1年間の経過観察を終え、計画が完了したと発表した。
いずれも重い拒絶反応などはなく安全性が確認され、症状が改善して視力も回復したという。今後は企業と治験を行って、健康保険が使える標準治療としての適切性を検証する。
西田教授は「期間約2年の治験を今年か来年に企業とはじめ、3~4年後の実用化を目指している」としている。