百条委報告書 兵庫県知事に「説明責任」では追及不足

兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、県議会の百条委員会は3月4日、県の対応について「大きな問題があった」と総括する調査報告書を公表した。
報告書では「総括」として、告発文書で示された7項目の疑惑のうち、パワハラや一部贈答品の受領などの疑惑に関して「一定の事実が確認された」とした。県の内部告発への対応は「客観性、公平性を欠いており、行政機関の対応としては大きな問題があった」と指摘している。
ここまで結論付けながら、知事に対してはさらっと「説明責任を果たしてもらいたい」と流してしまうのか?百条委の報告書に法的な拘束力がないことは百も承知だが、死者まで出した問題の根源に照らして言えば、知事に対するペナルティや、本来知事が取るべき県民に対しての責任の取り方を例示すべきであった。
報告書には、明らかに事の重大性に鑑みた厳しさ、追及姿勢が足りなかったといえよう。踏み込み不足のこの内容では、認識の違いで、「当時の私の思いや事実認定では、私の判断には間違いはなかった」と、頑としてルール破りの事の重大性を認めなかった知事だけに、軽い釈明・謝罪で幕引きとなりそうだ。兵庫県民は果たしてそれで納得するのか。

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