熱中症, スマホ充電不安など「テストラン」で課題浮き彫り

大阪・関西万博のリハーサル「テストラン」は4月6日、3日間の日程を終えた。初日約1万人、2日目約3万人、最終日は約5万人の計9万人が訪れた。来場者からは①熱中症への懸念②入場などあらゆる場面で必要になるスマートフォンの充電が不安ーーなど課題が浮き彫りになった。
会場では、日陰を求めて大屋根リングの下で休憩する人も多く、暑さをしのげる場所が極めて少なく熱中症対策が必要だ。万博協会は、熱中症対策でミストやパラソルなどを設置しているが、圧倒的に少ない。当初掲げた「並ばない万博」のはずが、あちこちで行列がみられ、これでは様々な場所で並び、暑さで疲れ、あげくに熱中症のリスクも高まる。
入場、キャッシュレス決済、パビリオン内で音楽案内などを受ける際にスマホやタブレット端末を使う必要がある。パビリオンを効率的に巡るには、スマホで当日の空き枠を見つけて予約することも求められる。スマホがないと何もできないのに、充電スポットが見当たらない。SNSでは「予備のモバイルバッテリーが必須」といった投稿が相次いだ。
テストランで課題を見つけ、改善し本番に生かすことが本来の目的とはいえ、これらの課題は残された僅かな日数で全面的に解消できるとは思われない。タイプAの海外パビリオンの工事の遅れはじめ、開幕までどこまで改善できるのか。いや会期序盤での安全面(メタンガス対策含む)を含めた体制整備まで多難な状況は続きそうだ。

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