”反米”色を払拭 トランプ氏の存在がBRICSの勢力拡大促す

ブラジルのリオデジャネイロで開かれていたBRICS首脳会議が7月7日閉幕した。BRICSはかつての”反米”色を薄めて、参加国を増やしており、今回はインドネシアも初めて参加した。
高関税政策を振りかざし、世界市場に”喧嘩腰”のトランプ政権を横目に、”覇権主義”陣営の中国・ロシアなど主要国が堂々と、皮肉にも「自由貿易の重要性を確認し」、グローバルサウス(新興・途上国)を取り込む狙いを明確にしている。
米国の歴代大統領が果たしてきた国際協調路線には敬意を表するが、トランプ大統領のありようはとても認められない。そうした評価が、偏りのあったBRICSを路線変更させ、勢力拡大を促した形だ。米国を盟主とする陣営に与しながら、トランプ氏には嫌悪感を抱き、表面上は懸命につくり笑顔で接しながら、不当な仕打ちを受け一線を超えれば、離反するのは当然の動きなのかも知れない。
今回のBRICS首脳会議の議長国ブラジルのルーラ大統領は7日、閉幕後の会見で、自信の表れか、「BRICSは世界の多国間主義を存続させるための枠組みになれる」と語っている。

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