自民党”党改革”後回し. 暗躍する派閥主導, 遠い再生

自民党が8月8日に開いた両院議員総会は、これまで繰り返されてきた石破首相の批判に終始した。政権与党の主翼として建設的な姿は全く見られず、先の参院選ではっきり「NO」とされた有権者の意思、「政治とカネ」を巡る問題を受けた「党改革」は置き去り、後回しにされたままだ。そして、いまだに相変わらず麻生派、旧安倍派、旧茂木派などの派閥主導で、”石破おろし”の流れをつくろうとの動きが目立っている。
両院選挙の惨敗で執行部が責任を取ることは当然だが、有権者が自民党批判に動いたのは、自民党の政治のありかた自体に嫌気がさしているからだ。石破首相にだけ責任があるのではない。このことは世論調査で石破氏の続投を支持する有権者が半数近くもいることでよく分かる。
したがって、いま党として最優先に取り組まねばならないことは党の再生に向けた党改革ではないのか?これまでと同じようにまず総裁=表紙を変えて、というやり方そのもの、そして政権与党として長く続けてきた、今や様々な悪弊を、抜本的に変えることが求められていると認識していないのだ。
党内の若手政治家はそのことに気付いていないのか?気付いていても政策を前に進めるにはやはり数の論理で、旧派閥次元の活動に制約されるのか?そうであるなら、今の自民党に?を感じる若手政治家がまとまって党を離脱したらどうか。新自民党の政策ビジョンやマニフェストを披露。「ニューエイジ自民党」を結成し、30名前後も集まれば、これまでの”旧自民党”に本腰を入れた党改革を促す大きな”起爆剤”になるはずだ。そんな構想を掲げる若手政治家の出現が切に望まれる。

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