由利公正考案の省エネかまど「三岡へっつい」再現 福井

由利公正考案の省エネかまど「三岡へっつい」再現 福井

幕末の越前福井藩士、三岡八郎(後の由利公正)が考案したとされる幻のかまど「三岡へっつい」の再現作業か完了し2月7日、福井県生活学習館(福井市)前で披露された。県と県左官工業組合が文献の少ない、歴史小説などに残るわずかな情報を頼りに、想像して製作した。
三岡へっついは、反射熱を生かすために鉄釜が釣り鐘を逆さにしたような形をしている。かまどは粘り気が強く、耐火性に優れた同県越前町織田の土や石灰などでつくり、たき口、通気孔など計4カ所の横穴が施された。通常の半分のまきの量でご飯が炊ける省エネが売りという。鉄釜とその中に入れる3升5合炊きの羽釜2つは広島県の鋳物メーカーに依頼してつくった。
県は由利公正を主人公にした大河ドラマの誘致に取り組んでおり、今回製作した三岡へっついが、ドラマの誘致につながればと期待を寄せる。県は展示のほか、イベント会場で炊飯を実演して由利公正のPRに活用する予定。この日は、三岡へっついで炊かれたご飯が来館者に振る舞われた。