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江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

江戸期 大和川治水に尽力した中甚兵衛を漫画に

 江戸時代に大和川の治水に尽力した中甚兵衛(1639~1730年)の偉業を広く伝えようと、幸田栄長(えいちょう)さん(69)ら東大阪市の有志たちが、その生涯を描いた漫画『中甚兵衛物語』を制作した。

 中甚兵衛は河内郡今米村(現 東大阪市)の出身。柏原市辺りから北上し東大阪市などを通って淀川に合流していた旧大和川を、堺市方向へ西に流れる現在の流路に付け替えるよう、半世紀にわたって幕府に要望し1704年に実現させた。

 旧大和川は、周辺の土地より川底が高い“天井川”となっていたため、当時農民たちは度重なる洪水に苦しめられていた。しかし、この付け替え工事の結果、水害が激減した府東部では綿花栽培が栄え「河内木綿」に代表される、後の織物産業の発達につながったとされる。

9/13~15日 インドネシア映画祭 4作品を無料上映

9/13~15日 インドネシア映画祭 4作品を無料上映

 在大阪インドネシア総領事館は9月13~15日、大阪市中央区西心斎橋の映画館「シネマート心斎橋」でインドネシア映画祭を開く。インドネシア映画を身近に感じてもらおうと2011~13年に同国内でヒットした4作品を無料上映する。同映画祭は11年から開催しており、今年で4回目。

 今回上映するのは①インドネシアのベストセラー小説を映画化し、若者の友情と絆を描いた「ファイブ・センチ」②大阪市内など関西各都市で撮影されたラブストーリー「ラ・ターザン」③航空工学の科学者でもあった第3代インドネシア大統領とその妻を描いた「ハビビ&アイヌン」④アジア国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した「ラブリー・マン」-の4作品。

 各回定員100人で、先着順で予約を受け付ける。いずれも日本で鑑賞できる機会は少なく、同総領事館では「インドネシアの文化に親しんでもらうきっかけになれば」と話している。

ブータンの学生ら京都府南丹市に住み込み過疎研究

ブータンの学生ら京都府南丹市に住み込み過疎研究

 京都府南丹市美山町佐々里にブータンの若手研究生4人が住み込み、地域の過疎問題について研究を進めている。ブータンでも近年は過疎が進みつつあるといい、課題解決のヒントを探るのが目的。研究とともに、住民との交流も深めており、8月30日には研究成果を地域で発表する。

 京都大津南アジア研究所と知井振興会が昨年に続いて、ブータンの研究生を受け入れた。ブータン王立大シエラブツェ校講師のイシェ・ワンモさん(26)ら同大学の講師や学生らで、7日から佐々里のかやぶき屋根民家に滞在しており、31日まで研究を続ける。

 4人はこれまで住民への聞き取りを通して過疎の現状や美山町の振興会制度など村おこしの取り組みを学んできた。また、地域の子供たちと積極的に交流もしている。美山中では3年生25人とけん玉、よさこい踊りなどを楽しんだ。書道も体験した。京都新聞が報じた。

 

ベトナムの子供に物資・支援金 大垣市のボランティア

ベトナムの子供に物資・支援金 大垣市のボランティア

 ベトナムの貧しい子供への支援活動を続けている岐阜県大垣市のボランティア団体「翠耀(すいよう)会」のメンバーが、今年もホーチミン市を訪れ、文具や生活物資、支援金を贈った。2000年から始まった活動は2015年には15周年を迎える。吉川勝会長は「県内のボランティアなど支援の輪が広がっている」という。

 翠耀会結成当時の校長が、過去にホーチミン市の日本人学校長を務めていたことで、現地の貧しい子供たちの実情を知り支援を始めた。ホーチミン市の非政府組織「ストリートチルドレン友の会(FFSC)」と連携し、物資や支援金を贈ったり、親から見捨てられた子供の自立支援を続けてきた。

 近年ベトナム経済の急成長ぶりが報道されているが、豊かになっているのは、まだ一部の階層だけだという。朝日新聞デジタルが報じた。

 

神戸市長田区「FMわぃわぃ」スマトラで災害FM局支援

神戸市長田区「FMわぃわぃ」スマトラで災害FM局支援

 1995年の阪神大震災を機に神戸市長田区設立されたコミュニティーラジオ放送局「FMわぃわぃ」が今春、インドネシア・スマトラ島の火山活動の被災地で、2つの災害FM局の開設を支援した。住民が火山や河川をモニタリングしてラジオで防災情報を放送するしくみを考案。災害情報を伝える放送局として根付き始めている。

 スマトラ島北スマトラ州の州都メダンに近いシナブン山のふもと。スマトラコーヒーの産地として知られるバトゥカラン村とプルトゥグハン村それぞれの役場の一角に今年3、4月、相次いでラジオ局が生まれた。

 「火山が噴火して火砕流が発生しています。避難してください」。役場の職員が流行の音楽を流す番組を緊急放送に切り替え、地元住民から寄せられた情報をマイクから伝えた。

 FMわぃわぃは阪神大震災直後から神戸市長田区で外国人被害者向けに生活情報を提供し続けたことで知られるラジオ局。ハイチ大地震(10年)、東日本大震災(11年)などで被災したラジオ局を支援したことがある。

 今回はインドネシアのNGOと連携。機材の調達から番組制作、放送局の運営方法などを地元住民らにアドバイスした。ラジオの可聴範囲は半径10㌔で、約3万3000人が災害情報を得られるようになったという。

 シナブン山は2010年8月に400年ぶりに噴火し、2013年9月以降に火山活動が活発化。噴火口から3㌔圏内は廃村に、5㌔圏内は立ち入り禁止となり、約3万人の住民が避難した。今年2月には火砕流に巻き込まれ、高校生ら16人が亡くなっている。毎日新聞が報じた。

 

京都五山送り火 点火5分間隔に 51年ぶり変更

京都五山送り火 点火5分間隔に 51年ぶり変更

 毎年8月16日に行われる恒例行事「京都五山送り火」の点火時間が今年51年ぶりに変更される。「妙法」と「船形」の送り火がそれぞれ5分早まり、5カ所の点火時間がすべて5分間隔で並ぶ。点火時刻は「大文字」午後8時、「妙法」同5分、「船形」同10分、「左大文字」同15分、「鳥居形」同20分。

仏にすがった貴族の遺構 平安京跡で「持仏堂」

仏にすがった貴族の遺構  平安京跡で「持仏堂」

 京都市埋蔵文化財研究所は8月14日、京都市南区の平安京跡から、平安時代末期(12世紀末)の貴族邸宅の持仏堂とみられる遺構を確認したと発表した。平安京跡で遺構が確認されたのは2例目。

 平安京左京九条二坊十六町跡(南区西九条北ノ内町)で見つかった持仏堂の遺構は、南北約9.2㍍、東西約8.3㍍のほぼ正方形。遺構の中央東側部分の地表を掘り、こぶし大の河原石をびっしり敷き詰め地盤を強化していた。仏像そのものは見つかっていないが、同研究所では地盤を強化して重量のある仏像を安置する基壇とした可能性が高いとみている。

 末法思想が流布していた当時、極楽往生を願った貴族の間で邸宅内に、阿弥陀仏を安置する持仏堂を建てることが流行した。このことは文献上でも少なくとも数十件単位で確認できるという。

フィリピン支援へ関学・同志社・立命館3大学生らが連携

フィリピン支援へ関学・同志社・立命館3大学生らが連携

 関西学院大、同志社大、立命館大の3大学の学生約50人がフィリピンの女性たちの自立を支援するため、現地で手作りされた雑貨を委託販売する活動に取り組んでいる。8月25日から1週間かけて京都市内から兵庫県内にかけて自転車で移動しながらスーパー前など14カ所で、「フィリピンの人々に救いの手を!」と呼び掛けながら販売する。

 フィリピンで2000年にゴミ山が崩落して2000人以上が死亡するという傷ましい事故が起きた。この事故をきっかけに、現地では女性の手作り刺しゅう雑貨を販売する市民団体が設立され、子供の教育支援を行う福岡県のNPO法人「ソルト・パヤタス」と連携。3大学のボランティア団体も協力することになった。現地では約20人の女性が、タオルやブックカバー、バックに動物や食べ物などをモチーフにした刺しゅうを施し、懸命に商品作りする。商品10個の労賃で、7人家族の1日分の食費を確保できるという。

 今回は8月25日に京都市の梅小路公園を出発、大阪府高槻市、同吹田市を経由し、30日に兵庫県入り。尼崎市の商業施設「グンゼタウンセンターつかしん」前、31日はコープ西宮(西宮市)とコープデイズ芦屋(芦屋市)前などで販売する予定。合計約100万円の売り上げ確保を目指している。読売新聞が報じた。

被葬者は蘇我稲目か 都塚古墳は大型方噴ピラミッド型

被葬者は蘇我稲目か 都塚古墳は大型方噴ピラミッド型

 奈良県明日香村教育委員会と関西大考古学研究室は8月13日、明日香村の都塚古墳(6世紀後半ごろ)が、墳丘を5段以上の階段状に築いたピラミッド形の大型方噴と分かったと発表した。国内の同時期の方墳で階段状墳丘が確認されたのは初めて。一辺の長さが40㍍を超え、直後に築かれた方墳大王(天皇)陵に迫る規模であることも明らかになった。

 当時のトップクラスの権力者が、前方後円墳に代わる新形式として取り入れたとみられる。そのため、蘇我氏の権勢の礎を築いた蘇我稲目(そがのいなめ、?~570年)らが被葬者の候補に挙がっている。

 都塚古墳があるのは蘇我稲目の子、馬子(?~626年)が被葬者として有力視されている石舞台古墳(7世紀前半、一辺約50㍍の方噴)の南東約400㍍。尾根の先端の傾斜地に築かれている。1967年に関西大考古学研究室が調査し、巨石を使った横穴式石室の中に凝灰岩製の家形石棺が安置されていたことが分かったが、墳丘の形や規模は不明だった。

 今回、当時としては異例のピラミッド形の大型方噴が確認されたことで、古墳時代から飛鳥時代への過渡期の権力構造を知る手掛かりになるとみられる。

丹波竜の化石は新種 学名「タンバティタニス…」

丹波竜の化石は新種 学名「タンバティタニス…」
 兵庫県立人と自然の博物館は8月12日、2006年に兵庫県丹波市の白亜紀前期の地層(約1億1000万年前)で見つかった竜脚類の恐竜「丹波竜」の化石が新属新種と認められ、学名も「タンバティタニス・アミキティアエ」と命名したと発表した。・
 8月12日付のニュージーランドの国際学術誌「ズータクサ」の電子版に論文が掲載された。国内発見の新属新種の恐竜は5例目。