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沖縄・石垣島で旧石器時代の人骨が大量出土

沖縄・石垣島で旧石器時代の人骨が大量出土
 沖縄県・石垣島(石垣市)で後期旧石器時代(3万5000~1万数千年前)の人骨が多く見つかっており、考古学者や、人類学者の注目を集めている。約2万年前の骨に残されたDNAやたんぱく質の分析から沖縄に来た人類の由来を探る試みが始まり、専門家からは「宝のような遺跡」との声も挙がっている。
 石垣島東岸から約1㌔の新石垣空港敷地内にある白保竿根田原(しらほさねたばる)洞穴遺跡。沖縄県立埋蔵文化財センターが2010年度から進める調査などで、旧石器人骨を中心とする十数~20体分の人骨約800点が出土した。骨は保存状態が良く、大学や研究機関がたんぱく質やDNAの抽出を試みた。
 これらの人々はどこからやってきたのか。国立科学博物館のチームが母から子に受け継がれ祖先をたどることができるミトコンドリアDNAを分析。東南アジアに見られる「B4e」や沖縄の人に多く、本土でも一部見られる「M7a」など3種類のDNAタイプを確認した。調査や分析は本年度も継続される。

大船鉾 勇姿150年ぶり 祇園祭で曳き初め

大船鉾 勇姿150年ぶり 祇園祭で曳き初め

 京都の祇園祭で、7月24日の後祭(あとまつり)の山鉾巡行でトリを務める大船鉾の曳き初めが7月20日行われた。大船鉾は幕末に焼失。今年150年ぶりに復活する。そのお披露目会と試し引きが行われたもので、江戸時代の装飾品を付けた勇姿を一目見ようと、多くの見物客が進路を埋めたため、曳き初めのコースを短縮するほどだった。鉾は全長約7.5㍍、幅約3.25㍍、高さ6㍍を超える。

中小企業の連携強化目指し日・イが業務提携に調印

中小企業の連携強化目指し日・イが業務提携に調印

 日本の独立行政法人、中小企業基盤整備機構とインドネシアの中小企業省は7月17日、東京で両国の中小企業の連携強化を目指した業務提携に調印した。中小企業基盤整備機構は、今回の業務協定の締結で日本の中小企業のインドネシア進出が活発になると期待している。

    業務協定に基づき中小企業基盤整備機構は、まずインドネシア側とビジネスマッチングのイベントの共同開催を目指す。その第一弾を8月25~29日の日程でインドネシア中小企業の経営者20名を招き東京で開催する。

    2番目として、インドネシア中小企業の相互訪問などを通じて交流拡大の機会をつくり、投資環境や市場情勢について理解を深める場も提供する。さらに、中小企業基盤整備機構はインドネシアの協同組合、官民が保有する現地企業情報やネットワークを活用して日本中小企業のインドネシアでの事業展開を支援する体制を整える方針。

太閤検地より古い「指出検地」の記録見つかる

太閤検地より古い「指出検地」の記録見つかる

 兵庫県たつの市立竜野歴史文化資料館は7月16日、豊臣秀吉が行った「太閤検地」よりも古い「指出見地」(1585年)の記録が市内で見つかったと公開した。秀吉が指出検地を行ったことは知られていたが、記録が見つかったのは初めて。

 後の太閤検地が実際に土地を測量したのに対し、指出検地では測量せずに大名からの申請をそのまま追認、領地として与えていたことが分かり、秀吉の土地支配や、領地を与えた手続きを知る史料となるという。

 史料は「淡路二郡指出帳」で、縦約27㌢、横約20㌢。淡路島の津名と三原の2郡の記録。秀吉の直筆部分、朱印もあった。                  

奈良飛鳥京・福岡粕屋町で飛鳥時代の新たな発見

奈良飛鳥京・福岡粕屋町で飛鳥時代の新たな発見
 奈良県立橿原考古学研究所は7月14日、国内最古の本格的庭園・飛鳥京跡苑池(えんち、奈良県明日香村、7世紀後半)で、敷地を囲った塀跡が見つかったと発表した。塀跡は南池を見下ろす高台にあり、7つの柱穴が南北約15㍍にわたり並んでいた。過去の調査で発券された北池付近の塀の柱穴と一直線につながった。苑池は斉明天皇や天武天皇の宮殿に附属した施設と考えられている。
 福岡県粕屋町教育委員会は7月14日、町内の粕屋官ガ遺跡群阿恵(あえ)遺跡で、7世紀後半の飛鳥時代の役所、粕屋評(かすやのこおり)とみられる建物跡が見つかったと発表した。税として集めた穀物を保存する倉庫群の遺構とセットで出土し、全国でも珍しい発見という。
 町教委によると、建物跡は縦42.0㍍、横4.2㍍の掘っ立て柱建物など5棟で、中庭をかこむようなコの字形の配置から地方行政単位の評の役所とみられる。大宝律令(701年)で施行された郡に相当する。穀物を保存する倉庫跡は6棟が出土。最大で縦7.0㍍、横8.5㍍で、役所跡の東130㍍から発見。穀物の重みを考慮し、床を多数の柱で支える構造となっている。

フランスで和食ブーム ブルターニュでかつお節工場

フランスで和食ブーム ブルターニュでかつお節工場

 鹿児島・枕崎のかつお節の生産組合がフランス北西部のブルターニュ地方に工場を建設する計画が進んでいる。対仏投資庁日本事務所によると、「欧州に本物のダシを広めるのが狙い」という。フランスをはじめとする欧州各国での“和食ブーム”を反映したプロジェクト。

 対仏投資庁によると、日本の老舗旅館が南部のラング・ドック・ルシヨン地方に日本式の旅館をつくる動きもあるという。

 

インドネシア語の日本留学サイト開設 フジスタッフ

インドネシア語の日本留学サイト開設 フジスタッフ

 留学支援事業を展開するフジスタッフ・インドネシアはこのほど、インドネシア語の日本留学サイト「ブラジャル・ディ・ジュパン」を開設した。サイトは口コミで評判になり、開催する留学セミナーも好評だ。サイト情報はすべてインドネシア語で、京都大学、早稲田大学など日本の8大学や、日本語学校の情報、日本留学手続きの方法などを分かりやすく紹介している。

 フジスタッフ・インドネシアは4月以降、留学セミナーを定期的に開催し、6月に南ジャカルタで開いたセミナーでは、サイトの告知を見た親子連れ500人以上が参加している。

日中戦争憂う与謝野晶子の未発表の歌 都内で見つかる

日中戦争憂う与謝野晶子の未発表の歌 都内で見つかる

 歌人、与謝野晶子(1878~1942年)の未発表歌が、東京都内で見つかった。日中戦争が激化していく状況を憂う想いが詠み込まれている。歌は「秋風やいくさ初まり港なるただの船さへ見て悲しけれ」。毛筆で扇子に書かれている。

 この歌が詠まれた当日は、日中戦争が上海にまで拡大、衝突の号外があった。そうした世相を背景に、晶子は民間の客船や商船までが徴用される事態を予見し、「悲しけれ」と詠んだとみられる。

翼6㍍ 史上最大の鳥 米で2000万年前の化石

翼6㍍ 史上最大の鳥 米で2000万年前の化石

 米ブルース博物館(コネチカット州)は7月8日、米サウスカロライナ州で発掘された二千数百万年前の鳥類の化石が、飛べる鳥としては史上最大となる翼を持っていたことが判明したと発表した。翼を広げると端から端までの長さが6~7㍍になり、現在最大であるアホウドリの一種と比べ約2倍の大きさ。恐竜が絶滅した後の2800万~2500万年前に生息した巨大な海鳥とみられていたが、体が大きすぎて飛べるかどうか疑問視されていた。

秀吉が使った陣羽織を修復 18年ぶりに一般公開

秀吉が使った陣羽織を修復 18年ぶりに一般公開

 京都市の高台寺(東山区)は、豊臣秀吉が使ったと伝わる「鳥獣文様綴織陣羽織」(重要文化財)の、約2年2カ月にわたる修復を終え7月9日、報道陣にお披露目した。

 陣羽織は身丈約99㌢、肩幅60㌢。16世紀、当時のイランの宮廷工房で制作され、日本に渡った綴れ織を裁断し、武将が具足の上からまとう陣羽織に仕立てたとみられるという。獅子やクジャクなど様々な動物が描かれており、傷みが目立っていたことから、修復に入っていた。高台寺掌美術館で7月20日~8月3日、18年ぶりに一般公開する。