social のすべての投稿

政府 75歳医療費2割負担へ 年収200万円以上 対象約370万人

日本政府は75歳以上の医療費窓口負担について、年金を含む年収200万円以上の人を対象に1割から2割に引き上げる医療制度改革関連法案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。実施時期は2022年度後半とし、同法成立後に政令で定める。引き上げ対象は約370万人。高齢者に手厚い給付の仕組みを見直し、現役世代の負担軽減を図ることが狙い。
現在、75歳以上の人の医療費窓口負担は原則1割。単身で約383万円以上と現役世代並みの収入がある人は3割を負担している。これに2割負担の枠を新設する。

20年の児童虐待通告約10.7万人 DV被害も8万件余で最多更新

警察庁のまとめによると、全国の警察が児童虐待の疑いがあるとして、児童相談所に通告した18歳未満の子どもは、前年より8,738人(8.9%)多い10万6,960人(暫定値)だった。統計を取り始めた2004年から毎年増え続け、初めて10万人を超えた。過去5年間で2倍に増えた。
内訳は、子どもの前で親が配偶者らに暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」など「心理的虐待」が7万8,355人(前年比10.8%増)で、全体の7割を占めた。以下、体を傷つける「身体的虐待」1万9,452人(同6.4%増)、「育児放棄(ネグレクト)」8,858人(同1.1%減)、「性的虐待」295人(同11.7%増)だった。
一方、DV被害は前年比434件増の8万2,641件で、2001年にDV防止法が施行されて以降の最多を更新した。摘発は384件減の8,777件で現在の方法で統計を取り始めた2003年以降で初めて減少した。

三菱重工 フィリピン・パラヤン地熱発電所29MWバイナリ―P受注  

三菱重工は2月3日、グループでイタリアに本拠を置くターボデン社(本社:ロンバルディア州)および三菱パワー(本社:横浜市西区)が、フィリピンのルソン島南東部で運転するパラヤン地熱発電所に29MW(2万9,000KW)級の新規バイナリー発電設備を新設する工事を受注したと発表した。同発電所は、世界最大の地熱発電設備容量を誇るフィリピンのEnergy Development Corporation(EDC)が手掛けるプロジェクト。
ターボデン社が発電システム一式を納入し、三菱パワーが現地対応により支援するもの。2022年末の完成・運転開始を予定。今回導入する29MW級バイナリ―発電により、年間約7万2,200トン(森林換算面積約2万ha、東京ドーム約4,300個分)のCO2排出削減に貢献する見込み。

IATA 新型コロナ禍で世界の航空需要3分の1に縮小

国際航空運送協会(IATA)は2月3日、航空会社の有償旅客の輸送距離を示す「有償旅客キロ(RPK)」が2020年に世界で前年比65.9%減となったと発表した。航空需要が3分の1に縮小したわけ。新型コロナウイルス感染症の拡大が航空業界を直撃したことが顕著に表れた。
2021年も大幅な回復は見込めず、最悪の場合、2019年比で4割程度にとどまる可能性もあるとしている。

ワールド 追加リストラ策で450店舗閉店 希望退職追加募集

アパレル大手のワールドは2月3日、追加のリストラ策を発表した。2021年度に450店舗を閉め、「ジェットなど」百貨店を中心に展開する7ブランドを新たに廃止する。さらに約100人の希望退職者を募る。2020年8月に店舗閉鎖を決めたが、収益改善が進まず、異例の追加対応となった。
今回の措置により、2年間で12ブランドが姿を消すことになる。店舗の閉鎖は20、21年度の2年間で全体の約3割にあたるやく700店を閉めることになる。2020年9月の希望退職募集には約300人が応じている。

東北大 植物ナノファイバーと蚕糸の複合糸の創製に成功

東北大は2月2日、特殊な装置を使わず植物繊維をナノレベルに解繊したセルロースナノファイバー(CNF)と蚕糸からなる複合糸の創製に成功したと発表した。この複合糸は蚕を利用し、内部にCNFを一方向に配列させたもの。この複合構造によって蚕糸単独の場合よりも2倍以上の縦弾性係数が得られ、引張強さや比強度も同様に増大した。
この蚕糸は、植物繊維と動物繊維を複合させた天然繊維で、環境に優しい複合材料(グリーンコンポジット)の強化材として期待される。

国際組織 145カ国・地域に2月中にもコロナワクチン供給開始

ワクチン普及を進める国際組織「Gaviワクチンアライアンス」は2月3日、新型コロナウイルス感染症のワクチンを共同出資・購入し、発展途上国にも無償で供給する国際枠組み「COVAX(コバックス)」で、2月中にも145カ国・地域に供給開始するとの暫定計画を発表した。米国製薬大手ファイザー製を3月までに120万回分、英国製薬大手アストラゼネカ製を6月までに3億3600万回分をそれぞれ供給する。

三菱重工 デンマークのヴェスタス社と風力発電で新会社

三菱重工業は2月1日、デンマークのヴェスタス社と風力発電をはじめとする再生可能エネルギー事業を事業を推進する合弁会社を設立、同日営業を開始したと発表した。風力発電事業を中心とした再生可能エネルギー分野における両社の協業強化の一環。新会社への出資比率は三菱重工70%、ヴェスタス社30%。本社を東京都千代田区に置く。

三谷産業 60歳以上の無期限継続雇用制度を制定 4月から施行

三谷産業(本社:石川県金沢市)は2月2日、60歳以上の社員の継続雇用制度を新たに制定したと発表した。2021年4月から施行する。
国内グループ会社の60歳以上の全社員が対象。60~65歳となる年度までを「マスター正社員」として、66歳となる年度から「マスター嘱託社員」として、また人材区分は新たな役割を定義した「熟達者」となる。これにより、グループ全社の中でマッチングを図り、定年退職を事実上廃止する。
2021年4月より施行される改正高年齢者雇用安定法に呼応、企業が70歳まで働けるような措置をとるよう努力義務が課されることを見据えた制度。