「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

シチズンマシナリー タイ工場の生産能力5割増強,販売も強化

シチズンマシナリー(本社:長野県北佐久郡御代田町)は10月18日、重要製造拠点の一つ、CITIZEN MACHINERY ASIA CO.,LTD.(所在地:タイ・アユタヤ、以下、シチズンマシナリーアジア)の生産・販売体制を強化・拡大すると発表した。
工場を増床し、生産能力を従来比5割増の月産350台体制に増強するほか、販売サービス機能を拡充するため、ショールーム棟を新設することで、製造・販売ともに体制を強化する。ショールーム棟では13台の機械を展示し、テストカットも可能なほか、NCスクールを行うトレーニングルームなどを設置する。エンジニアも2名増員し13名体制とし、アセアン・南アジア地域への拡販を目指す。

帝人フロンティア タイでポリエステルリサイクルチップ生産

帝人フロンティア(本社:大阪市北区)は10月18日、タイでポリエステル繊維の製造・販売するグループ会社、テイジン・ポリエステル(タイランド)(本社:タイ・バンコク、以下、TPL)でタイ国産のリサイクル原料(ボトルフレークス)を使用し、高品質なポリエステル長繊維の生産に用いるマテリアルリサイクルチップの自社製造設備を新設すると発表した。この設備は2022年1月より生産開始する。またこれを契機として、これまで50年以上にわたって事業展開してきたタイにおける、使用済みペットボトルのリサイクル促進および循環型社会の実現に貢献していく。

トヨタ 米で30年までに車載用電池に3,800億円投資

トヨタ自動車は10月18日、米国での電気自動車(EV)用を含む車載用電池生産に、2030年までに約3,800億円(約34億ドル)を投じると発表した。温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル実現に向け、世界の主要市場で車の電動化を進める。米国に新会社を設立し、2025年からの稼働を目指す。同社が車載用の電池工場を米国に設置するのは初めて。

三菱商事 脱炭素へ2030年度までに2兆円規模の関連投資

三菱商事(本社:東京都千代田区)は10月18日、温室効果ガスの排出量を2050年度までに実質ゼロとする目標を設定し、2030年度までにエネルギー・トランスフォーメーション(EX)関連で2兆円規模の投資を行うと発表した。
中間目標として恩師効果ガスの排出量を、2030年度に2020年度比半減を目指す。脱炭素とエネルギーの安定供給の両立を目指す。再生可能エネルギー、水素・アンモニア、銅など金属資源、天然ガスを絨毯分野と位置付け、重点的に投資する。再生エネルギーは2兆円のうち半分程度を投じる見通しで、主に風力発電を中心に世界で新規開発案件を増やす。水素・アンモニアなど次世代エネルギーでは、製造から輸送まで大規模な供給網の構築を進める。

すかいらーくHD 2,000店舗に配膳ロボ 非接触で感染対策

ファミレスチェーン最大手すかいらーくホールディングス(本社:東京都武蔵野市)は10月18日、2022年末までに約2,000店舗で配膳ロボットを導入すると発表した。店員の作業負担を減らし、新型コロナウイルス感染予防対策も狙いとする。行動制限が緩和される中、人手不足や非接触によるサービスを広げていく。
2022年4月までに主力業態の「ガスト」の約700店や、しゃぶしゃぶ店「しゃぶ葉」全店の計約274店に導入する。2022年末までには「ガスト」約600店、「バーミヤン」などにも導入し、全体では約2000店舗となる見込み。

NECプラットF 台湾MediaTekと5G通信機器開発で協業

NECプラットフォームズは10月14日、世界的なファプレス半導体企業、MediaTek Inc.(本社:台湾新竹市)と日本市場向けの5Gデータ通信機器開発で協業し、国内企業で初めてMediaTeK製5Gチップセット「T750」のライセンス契約を締結したと発表した。NECプラットフォームズがT750を使用し開発した5Gモバイルルータ「Speed Wi-FiX11」はKDDI、沖縄セルラー電話、UQコミュニケーションズから10月15日より発売開始される。
今後、NECプラットフォームズはブロードバンド通信市場向けにシステムオンチップの開発で市場をリードするMediaTekのサブ6帯の5G通信機能と必要な周辺部品がすべて統合されているT750の提供を受ける。これにより、5Gモバイルルータや5Gホームルータなどを開発していく。

阪急阪神エクスプレス フィリピン・ダバオ市に事務所開設

阪急阪神エクスプレス(本社:大阪市北区)は10月15日、フィリピン現地法人、阪急阪神エクスプレス(フィリピン)が、ミンダナオ島のダバオ市に事務所を開設すると発表した。18日から業務を開始する。
ダバオ市は首都マニラから飛行機で2時間弱で、果物や海産物など生鮮品を取り扱うフィリピン企業が集積し、マニラ首都圏への国内輸送基地としても有望なエリア。今回新たに営業拠点を開設することで、さらなる生鮮ビジネスの拡大を目指す。

PPIH DON DON DONKI 10/22シンガポール11号店オープン

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(本社:東京都目黒区、以下、PPIH)は10月15日、グループのパン・パシフィック・リテールマネジメント(シンガポール)(本社:シンガポール)が10月22日に、シンガポール11店舗目となる「DON DON DONKI Tampines 1(タンピネスワン)」店をオープンすると発表した。出店場所は商業施設「Tampines 1」内で、同国東部で最も多くの乗降客を誇るTampines駅に隣接する、同駅から徒歩約1分の好立地。売場面積は925㎡。

INPEX・大阪ガス 大規模「メタネーション」実証事業

資源開発大手INPEXと大阪ガスは、二酸化炭素(CO2)と水素を使ってメタンをつくり出す「メタネーション」と呼ばれる技術を活用した世界最大級の製造拠点を整備し、新潟県長岡市で低コスト化に向けた実証事業を始めることになった。2024年度中に年間で1万世帯が使う都市ガスを賄えるだけの合成メタンの製造を目指す。
日本政府はメタネーションを巡り、2050年に都市ガス全体の90%以上を合成メタンからつくり出す目標を掲げているが、費用が高いことが課題で、両社は今回の実証事業を通じてコストの低減を目指したいとしている。

「光触媒」で純度高い水素取り出す大規模実験に成功 NEDO

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、東京大学、信州大学などの研究チームは、太陽の光を吸収して水を水素と酸素に分解する「光触媒」の働きを活用して、100㎡の規模で純度の高い水素を安全に取り出すことに成功したと発表した。
今回試したのは、この光触媒を付着させたパネルを屋外に設けて水を注ぎ、太陽の光を受けて発生した水素と酸素が混ざった気体から穴の空いた膜を通すことで水素だけを抽出する実験。同チームは2019年から2年にわたって実験に取り組んできた。実験の結果、発生した水素の7割以上をおよそ94%という高い純度で安全に取り出せたという。
同チームによると、100㎡の規模で水素の取り出しに成功したのは世界で初めて。水素を大量かつ低コストでつくる技術につながると期待できる一方、さらに効率よく取り出すための新たな物質の開発が実用化への課題としている。