厚生労働省のまとめによる近畿2府4県の2020年度平均の有効求人倍率は1.08倍で前年度に比べ0.49㌽の大幅な悪化となった。オイルショックの影響が続いた1975年度以来の下落幅。新型コロナウイルスの感染拡大による雇用情勢の悪化を裏付けた。
大阪労働局の担当者は、20年度は製造業は後半に持ち直したが、小売りや飲食、宿泊業は年度を通して雇用は低調だった」と分析。ワクチン接種の状況次第で、先行きは不透明との見方を示している。
近畿2府4県の3月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01㌽低下の1.05倍。府県別では奈良が1.15倍、大阪が1.14倍、和歌山が1.06倍、京都が1.00倍、兵庫が0.94倍、滋賀が0.90倍だった。
総務省がまとめた近畿の3月の完全失業率(原数値)は、前年同月比0.2㌽低下の2.9%だった。
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大阪府 新型コロナ死者1日で最多の44人 医療の危機浮き彫り
大阪府は4月29日、新型コロナウイルスによる1日あたりの死者が過去最多の44人に上ったと発表した。都道府県別でこれまで最多だった東京都が2月3日に記録した32人を大幅に上回った。
この大きな要因に挙げられるのが、危機的状況にある新型コロナウイルス患者の医療提供体制。病床数、とりわけ重症病床数の大幅な不足、看護師をはじめとする医療従事者、医療機器の不足だ。
4月29日時点で重症患者用の病床は337床で、この病床で治療を受けている重症患者数は331人。このほかに軽症・中等症の医療機関で治療を受けている患者が58人おり、重症患者は合わせて390人いる。したがって、重症患者数が重症病床数を上回った状態が続いている。
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大阪府 府内5大学病院に大型連休中の重症病床の増床要請
大阪府は、新型コロナウイルスの医療体制ひっ迫を受け、大型連休中も重症患者の増加が予想されるとして、府内の5つの大学病院に4月29日から5月9日までの間、予定されている入院や手術を延期してコロナの重傷者用の病床を増床確保するよう要請した。要請したのは大阪大学学部附属病院、関西医科大学、大阪医科薬科大学病院、近畿大学病院、大阪市立大学病院の5病院。
大阪府の要請を受け、吹田市の大阪大学医学部附属病院は5月1~10日の間、30床あるICU(集中治療室)をすべて新型コロナウイルスの患者専用とすることを決めた。この間、術後にICUを使う手術もすべて延期するという。関西医科大学は守口市の総合医療センターで、軽症・中等症の病床を振り替え、重症病床を8床増やして28床確保した。高槻市の大阪医科薬科大学病院は大型連休中、16床あるICUのうち、これまで10床を新型コロナウイルスの重症患者の治療に充ててきたが、5月2~9日まで新たに4つの個室を重症病床として使用することを検討している。