国際エネルギー機関(IEA)は11月12日、世界の再生エネルギーの発電容量が2035年に2024年比で最大2.8倍に増えるとの見通しを示した。
ただ、世界の平均気温の上昇幅を産業革命前から1.5倍に抑えるパリ協定の目標達成には不十分で、CO2(二酸化炭素)排出の急速な削減や大気中からのCO2除去が必要だとしている。
各国の政策動向をもとにIEAがまとめた報告書「世界エネルギー見通し」によると、世界の電力需要は2035年にかけて約40%伸び、電源構成では太陽光発電を中心とした再エネが現在の3割強から最大で55%に拡大する。
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東レ LG化学の工場買収 エコカー向け電池材料増産
<産業・社会の動き>
東レ LG化学の工場買収 エコカー向け電池材料増産
東レは2015年中に韓国LG化学からリチウム電池の主要材料であるセパレーター(絶縁材)の工場を買い取る。LGは完成品のリチウムイオン電池で高シェアを握る。ただ不安定なウォン相場など経営環境が変化する中、材料であるセパレーターでは日本メーカーからの購入を増やし、分業するのが高効率だと判断した。これを受け、東レはセパレーターの生産を増強し、世界シェア首位の旭化成を追う体制を整える。
東レはLG化学が持つ韓国中部の梧倉(オチャン)の工場設備を買い入れる。取得額は30億円とみられる。東レバッテリーセパレータフィルムの100%出資子会社を現地に設立する。東レは韓国中部の亀尾(グミ)と栃木県那須塩原市にセパレーターの工場を持っており、今回の買収で日韓3カ所の生産体制となる。
今回の買収とは別に100億円を投じ、韓国・亀尾の工場で設備の増強を進めており、2016年春にも稼働させる計画。セパレーターの生産能力は買収と亀尾への新規投資で現状の5割増となる。