「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

8月実質賃金0.6%減 3カ月ぶりマイナス ボーナス効果剥落

厚生労働省がまとめた8月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)にによると、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.6%減となり、3カ月ぶりマイナスに転じた。ボーナスによる賃金増の効果は前月より縮まったほか、物価の上昇幅が拡大したことが響いた。実施賃金は5月まで過去最長の26カ月連続マイナスを記録した。

神戸市 脱炭素へ使用済み食用油回収 SAFに活用の実証実験

神戸市は脱炭素への関心を高めてもらうため、家庭から排出される使用済み食用油の航空機の代替燃料、「SAF(Sustainable Avietion Fuel)」などに再利用するため、廃油を回収することになった。神戸市は専用の装置を使って、新たな航空燃料として需要が高まっているSAFやバイオディーゼル燃料に再利用するという。SAFは従来の燃料と比べて、CO2の排出量をおよそ8割削減できるとして注目されている。
回収の期間は2026年3月末まで。神戸空港のほか、「東灘区役所など神戸市内の3つの区役所に回収ボックスを設置している。

関西の24年上半期倒産21.9%増の1,259件 3年連続更新

帝国データバンク大阪支社のまとめによると、2024年度上半期(4〜9月)の関西2府4県の倒産件数(負債額1,000万円以上)は前年同期比21.9%増の1,259件で、上半期としては3年連続で前年度を上回った。9業種すべてで件数が増え、飲食店を含むサービス業が前年同期比32.9%増の460件に上り、最多だった。不動産業も同86.4%増の41件だった。コロナ禍からの業績回復途上に、原材料価格や人件費の高騰に見舞われ、行き詰まったケースがケースが多かった。
一方、負債総額は同82.1%減の1,331億6,300万円。これは前年同期に負債額が500億円を超える大型倒産が2件あり、その反動で大幅減少したもの。

「中国 祖国になり得ない」台湾記念日で頼総統が演説

台湾の頼清徳総統は10月5日行われた「双十節」(建国記念日に相当)の祝賀行事で、「中国は決して祖国になり得ない」と語った。台湾は、清朝を倒した辛亥革命の発端となった1911年10月10日を「双十節」と定め、革命の流れで建国された「中華民国」を正式名称とし、同年を起点とする独自の暦を使用している。
頼氏は祝賀行事で、台湾が今年「113歳の」誕生日を迎える」と述べ、1949年に建国した中国より歴史が長いと主張した。これは中国の習近平国家主席が9月30日に行われた建国75周年の祝賀行事で、「台湾は中国の神聖な領土」と述べたことに対抗した発言。

巨人の菅野 米大リーグに挑戦 4年ぶりに移籍目指す

プロ野球・巨人の菅野智之投手(34)が10月5日、今オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使し、米大リーグに挑戦することを明らかにした。菅野投手は2020年のシーズン後に、ポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指したが、合意に至らず残留した経緯があり、大リーグでのプレイは、いわば4年越しの目標でもある。
ここ数年不振に苦しんだ菅野投手は今季、15勝3敗、防御率1.67と復活し、4季ぶり巨人のセ・リーグ制覇に大きく貢献した。

中嶋オリックス監督退任 今季5位「責任取りたい」

プロ野球オリックス・バファローズの中嶋聡監督(55)が10月6日、今季限りで退任することを明らかにした。球団側は来季の続投を要請していたが、中嶋監督は21〜23年に「優勝していたチームが、ここまで落ちたことの責任は取りたい」と語った。同監督は今季が4年目。今季は就任後初のBクラスとなる5位に沈んだ。

里山の鳥類16種, チョウ34種が急減 絶滅危惧種に, スズメも

環境省と日本自然保護協会の調査によると、全国の里山などに生息する鳥類やチョウの個体数が、絶滅危惧種の基準に相当するペースで急速に減少していることが分かった。
106種の鳥類のうち16種の個体数が環境省のレッドリストで絶滅危惧種の基準に相当する年3.5%以上のペースで減少していた。例えばスズメは1年あたり3.6%減少していたほか、セグロセキレイが8.6%減少していた。また、チョウも103種のうち34種が年3.5%以上のペースで減っていた。例えば国チョウのオオムラサキは1年あたり10.4%、イチモンジセセリは6.9%それぞれ減少していた。
環境省によると、温暖化により生息に適していた地域が減少したり、里山やその周辺の管理が行われず、環境が変化したことが影響しているとみられる。
環境省は2003年度から住民や研究者と協力して全国およそ1,000カ所で生態系の変化を調査しており、2022年度までのデータを分析した。

パキスタン北部の「世界遺産級」岩絵数万点が水没危機

パキスタン政府が進めるダム建設計画により、古代シルクロード沿いにあるパキスタン北部のインダス川河畔で、少なくとも数千年にわたって刻まれてきた「世界遺産級」岩絵数万点が、水没する危機にさらされている。
この岩絵は、数千年前の制作されたとみられる人間の手や足をかたどったものや、紀元前後〜8世紀の仏像やペルシャ風の人物像、古代中央アジアで使われたカローシュティ文字やインドのブラーフミー文字など様々。異なる文化的な背景を持つ人々が連綿と制作してきたことが分かり、人類史をひも解くうえで不可欠な文化遺産といえる。

死者4万1,000人超 ガザ戦闘1年 終結よりなお戦禍拡大

パレスチナ・ガザで、イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が始まってから10月7日で1年となる。6日現在、パレスチナ自治区ガザの死者は4万1,870人、負傷者は9万7,166人、イスラエルの死者は兵士を含め1,476人に上る。深刻な人道危機が続く一方、停戦に向けた協議は停滞したままで、戦闘終結は全く見通せない。
こうした中、イスラエル軍はレバノンへ地上侵攻を始め、今後は敵対するイランへの報復攻撃が焦点といわれる。終結どころか、中東広域への紛争拡大が懸念される事態となっている。

凱旋門賞 シンエンペラー12着, 重い馬場に最後伸びず

フランス競馬の世界最高峰レース、第103回凱旋門賞(G1、芝2400m)が10月6日、パリ・ロンシャン競馬場で16頭が出生して行われた。日本から今年こそ初制覇か、との期待を背負って参戦したシンエンペラー(牡3歳、坂井瑠星騎乗、矢作芳人厩舎)は、最後の直線、本来の伸びがみられず12着に敗れた。11度目の挑戦となった武豊騎手騎乗のアイルランド調教馬のアルリファー(牡4歳)も11着に終わった。日本調教馬は昨年に続き、雨で重たくなったロンシャンの馬場に沈んだ。日本調教馬とは一線を画す、課題の欧州競馬への対応で遅れをとる、厳しい現実をまたも突きつけられた。
優勝は英国のブルーストッキング(牝4歳)だった。