色鮮やかに蘇った陽明門 日光東照宮の大修理 竣功式
世界文化遺産の日光東照宮(栃木県日光市)で3月10日、「平成の大修理」と呼ばれる工事が終わった陽明門の完工を祝う式典「竣功式(しゅんこしき)」が執り行われ、お色直しをした姿が披露された。門の屋根や精細な彫刻が色鮮やかに蘇った。
2013年に始まった今回の大修理は約40年ぶりで、総工費は約12億円。観光への影響を考慮して、当初6年とされた工期を4年に短縮した。また、建設当時の姿を残すため、漆はすべて国産を使うなど、古来の工法で行われた。
弥生時代の技術で銅戈鋳造 春日市が再現実験に成功
福岡県春日市教育委員会は、2014年に同市の須玖遺跡群・須玖タカウタ遺跡で出土した弥生時代中期前半(紀元前2世紀ごろ)の青銅器の土製鋳型を分析し、当時に近い技術で再現した鋳型で、武器の銅戈(どうか)を鋳造する実験に成功した。9月に市奴国の丘歴史博物館で行われる考古企画展で公開される。
同市教委は、九州歴史資料館(小郡市)などの支援を受け、コンピューター断層撮影法(CT)による内部構造の把握など、鋳型の分析を進めてきた。そのうえで、「土製の鋳型で実際に青銅器をつくることができていたのか?」という鋳造学の観点から、再現実験に着手した。その結果、鋳型をより強く固定することにより、二度目の実験で成功した。
須玖遺跡群は『魏志倭人伝』に記されている「奴国」の中枢部とされ、北部九州で青銅器生産の中心的な役割を果たしたとされる。2014年に見つかった土製鋳型は、青銅器生産が始まった最初期の技術を解明する手がかりになるとして注目されている。
“名君”鍋島直正の銅像73年ぶり再建 生誕200年を記念
開明的な西南雄藩の一つとして、明治維新の原動力となった佐賀藩の近代化を主導した10代藩主、鍋島直正(1814~1871年)の銅像が73年ぶりに再建され、佐賀市城内の佐賀城二の丸跡で、このほど除幕式が行われた。かつての”名君”が再び姿を現した。
今回再建された銅像は高さ約4㍍、台座などを含めた高さは約8.5㍍。旧銅像の衣冠束帯姿を踏襲しつつ、将来を見据えた目や穏やかな表情などを表現した。銅像の近くには国内で初めて実用反射炉を築造するなど直正の業績の一端を紹介する銅板レリーフも設置された。
直正の銅像は1913年、佐嘉神社近くに建てられたが、戦時中の金属供出で1944年に姿を消した。生誕200年の2014年、再建の機運が盛り上がり、県内の経済団体などが再建委員会を設けて寄付を募り、目標の1億円を超える約1億4000万円が集まった。
高知で2年にわたる「幕末維新博」3/4開幕
大政奉還・明治維新150年を記念した観光博覧会「志国高知 幕末維新博」が3月4日、高知県で開幕した。2019年3月末まで2年にわたって県内全域で歴史を中心とした様々な企画展や関連イベントが開かれる。
同県では2010年に「土佐・龍馬であい博」などを開催、県外から435万人と過去最高の観光客を誘致しているが、今回県はこれを上回る年間集客数を目指している。
4日、高知城下で行われたオープニングセレモニーでは、高知市出身の女優の広末涼子さんが出席した。1年目のメイン会場となる高知城歴史博物館(高知市)では、坂本龍馬が暗殺される直前に書いたとみられる「新国家」の文字が入る新発見の書状を5月7日まで展示。土佐藩主・山内家に伝わる美術工芸品の展示や映像もある。
同博覧会では県内全域に「龍馬の生まれたまち記念館」や「中岡慎太郎 館」など計20の地域会場を設けており、歴史に加えて高知の食や自然を一体で楽しめる周遊プランを設定。観光客に県内各地に足を運んでもらう仕掛けづくりをしている。
飛鳥最大級の方墳発見 被葬者は最高権力者 小山田遺跡
奈良県立橿原考古学研究所は3月1日、方墳の濠(ほり)とみられる巨大な石溝が見つかった明日香村の小山田遺跡で、新たに石室への通路跡が見つかったと発表した。一辺約70㍍と推測され、飛鳥時代(7世紀)最大級の方墳と確定した。
同研究所は、出土した瓦片などから築造時期は640年ごろ、そして当時の最高権力者の墓-と指摘。その結果、被葬者は、中大兄皇子(後の天智天皇)の父、舒明(じょめい)天皇か、大臣(おおおみ)として絶大な権力を誇った蘇我蝦夷(そがのえみし)に絞られそうだ。
方墳の規模としては、推古天皇陵なども大きいが、その推古天皇陵とされる山田高塚古墳(大阪府太子町、長辺約60㍍)、蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳(明日香村、一辺約50㍍)を上回った。
東大寺のお水取り 大迫力の「お松明」始まる
およそ6㍍、重さ40㌔の燃え盛るたいまつから火の粉が降り注ぐ-。古都・奈良の春の訪れを告げる東大寺の伝統行事、”お水取り”の名で知られる二月堂の「修二会(しゅにえ)」で、大きなたいまつを振って、火の粉を散らす「お松明(たいまつ)」が3月1日夜から始まった。14日まで毎晩行われる。
これは練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる僧侶たちが、国の安泰を願って修行する奈良時代から続く伝統行事。ハイライトは、練行衆の世話をする童子と呼ばれる人たちによる、大迫力の火の粉。童子たちが舞台の欄干から、およそ6㍍、重さ40㌔の燃え盛るたいまつを突き出し、回転させながら駆け抜けると、火の粉が勢いよく降り注ぐ。
この火の粉を浴びると1年間健康に暮らせるといわれ、舞台の下には大勢の人たちがこの火の粉を浴びようと集まり、歓声をあげていた。見守る人たちも、ひとときの大迫力の”火絵巻”に感動していた。
恐竜絶滅時を生き延びた二枚貝類発見 国内初 北海道
上越教育大の天野和孝副学長、金沢大学のロバート・ジェンキンズ助教らは2月27日、北海道浦幌町の約6000万年前の新生代の地層から、中生代末に起きた恐竜絶滅時の環境変動を生き延びた二枚貝類を国内で初めて発見したと発表した。今回の発見で、深海域の生物には環境変動の影響がなかったことが改めて確認されたという。
2012~2015年の調査で、新生代最初の暁新世(約6600万年前~5600万年前)の地層から、水深200~500㍍の深海に棲む11種の原始的な二枚貝の化石を発見。中生代最後の白亜紀(約1億4500万年前~6600万年前)にも生息していた「ホッカイドウキララガイ」「サハリントメソデガイ」などが含まれていることを確認した。深海が生物の避難所として機能していた可能性もあるという。