作家の三島由紀夫(1925~70年)の20代半ばに執筆したとみられる未発表作品が、長い時を経て文芸誌に掲載されることになった。これは「恋文」と題した超短編小説で、全集や単行本には未収録で、専門家にも存在を知られていなかった。4月7日発売の文芸誌「新潮」に掲載される。
匿名の恋文に隠された秘密が米占領下の日本の状況を暗示するような短い物語。
「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ
聖徳太子の遺訓 4/3~5日 法隆寺で1,400回の遠忌法要
今年は聖徳太子(厩戸皇子=うまやどのおうじ、574~622年)の1,400回忌にあたる。100年に1度の節目。太子にゆかりの深い奈良県斑鳩町の世界遺産・法隆寺では4月3日、遺徳をしのぶ遠忌(おんき)法要が始まった。法要は5日まで。
初日は金堂や五重塔がある西院伽藍で法要が営まれ、同寺のほか、ゆかりの斑鳩寺(兵庫県太子町)の僧侶、県内外の関係者ら計450人が参列した。古谷正覚管長が表白(ひょうびゃく)分を読み上げ、太子を称えるとともに、新型コロナウイルスの早期終息を願った。
100年前の大正時代、1921年の1,300回忌には、日本の資本主義の父ともいわれる、実業界のドン、渋沢栄一(1840~1931年)が、遠忌法要の実現に尽力していたとの様々な記録が残っている。日本史の中で果たした聖徳太子の優れた功績は今更いうまでもないが、歴史の重み、近現代とは途方もなく隔たっているはずなのに、改めで歴史のつながりを強く感じさせる。
四天王寺「鳳輦」「玉輿」を初公開 聖徳太子の命日法要で
四天王寺(所在地:大阪市天王寺区)宝物館で、毎年4月22日に営まれる聖徳太子の命日法要「聖霊会(しょうりょうえ)」で使われる2台のみこし「鳳輦(ほうれん)」「玉輿(ぎょくよ)」(いずれも江戸時代)が初めて一般公開されている。それぞれ太子の像と仏舎利(釈迦の遺骨)という寺の信仰の核となる宝物を載せる特別な神輿だ。
鳳輦は高さ217.5cm、玉輿は同234cm。金具の様式から、江戸時代初期に徳川家によって寺が再興されたときにつくられたとみられる。これまで通常時は蔵に保管していたが、聖徳太子(622年没)の「千四百御聖忌(ごせいき)」に合わせて宝物館に移し、今後は一般公開することにしたという。
宝物館は正月と春、秋に公開され、今春は5月5日まで。拝観料は大人500円、高校・大学生300円。
平城宮跡を東西に貫く近鉄奈良線を宮跡外に移設で3者が合意
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「お水取り」安寧祈る炎 コロナで”お松明”映像でライブ配信
奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、通称「お水取り」。3月1日から行われている、松明(たいまつ)を振って火の粉を散らす”お松明”。12日夜は”籠松明”と呼ばれる、長さ約8mのひと際大きな松明をを使った行事が、コロナ対策で今年は非公開で実施。その代わり迫力満点、映画監督の河瀬直美さんが撮影した映像がライブ配信された。奈良市内のホールで事前予約したおよそ80人が、圧巻の国家の安寧祈る”炎”のイベントを楽しんだ。
11人の「練行衆(れんぎょうしゅう)」を先導、「童子(どうじ)」と呼ばれる付き人が燃え盛る松明を二月堂の舞台の欄干から突き出して駆け抜ける。例年なら、詰め掛けた多くの参拝者から大きな歓声が上がるところだが、今年は静寂の中で松明の燃える音が響いた。
お松明は13日も14日も非公開で行われ、そのもようはネット配信される。