和歌山県・高野山金剛峯寺で5月3日、新型コロナウイルスに感染し亡くなった人たちの追悼と、コロナの終息祈願の法要が営まれた。金堂で営まれた法要には、高野山の僧侶らおよそ30人が参加し、亡くなった人たちを追悼した。また、燃え盛る炎に護摩木を投げ入れ、変異を繰り返し、引き続き猛威を振るう新型コロナの早期終息を祈願した。
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「長崎の鐘」英語版復刻の動き 永井隆博士没後70年 遺志継ぐ
1945年8月9日、長崎に投下された原爆で重傷を負いながら救護活動に身を捧げ、「長崎の鐘」などの著書で原爆被害と戦争の愚かさを訴えた医師、永井隆博士が亡くなって、5月1日で70年を迎えた。博士の遺志を継ごうと遺族やゆかりの医師らが、絶版となった「長崎の鐘」の英語版の復刻を目指している。
長崎の鐘は、37歳で被爆、白血病で43歳で亡くなるまで、原爆で医療体制が壊滅した中で負傷者の救護にあたった様子を克明に記し、家族や友人を一瞬で失った絶望から立ち上がろうともがく人々の姿を描いたもの。
博士の孫で、長崎市の永井隆記念館館長の永井徳三郎さん(55)によると、長崎の鐘は英語版など9カ国に翻訳され、幅広い人々に読まれた。だが1984年に出た英語版は10年ほど前に絶版となっている。そのため、記念館に来館した外国人客から英語版で読みたいと要望されても応えられなかったという。
このほか、没後70年の動きの一つとして、博士が小学生時代を過ごした島根県雲南市では4月、記念館がリニューアルオープンしている。
高野山三大秘宝を公開 弘法大師ゆかりの書など221点 霊宝館
和歌山県高野町の高野山霊宝館で、開館100周年を記念した展覧会「高野山の名宝」が開かれている。弘法大師ゆかりの書や、鎌倉時代の仏師、運慶・快慶が制作したとされる仏像など計221点を、11月28日まで一部入れ替えながら展示する。
今回、空海ゆかりの文化財としては「三大秘宝」と呼ばれる出家宣言の書「聾瞽指帰(ろうこしいき)」(国宝)や、密教を修めた証しとして唐(中国)から持ち帰ったとされる持仏「諸尊仏龕(しょそんぶつがん)」(国宝)、所持したとされる密教法具「金銅三鈷杵(こんどうさんこしょ)」(国重要文化財)を公開する。仏像では運慶作とされる国宝「八大童子立像」や、快慶作とされる国重要文化財の「孔雀(くじゃく)明王像」「四天王立像」などが展示される。
展示期間は4期に分かれ、1期(6月6日まで)、2期(6月8日~8月1日)、3期(8月3日~10月3日)、4期(10月5日~11月28日)。一般1,300円、高校・大学生800円、小中学生600円。