滋賀県は、織田信長が築いた安土城の復元に向け、6年後の築城450年を目標に最新のデジタル技術を用いて再現することを決めた。専門家の意見や、9月に行った復元方法についてのアンケート調査の結果を踏まえて、残された城の遺構に影響を与えず、今後の調査や研究で新たな資料が発見されても対応が可能なことから、最終的にデジタル技術を活用した再現を目指すことになった。
具体的には城跡の保全を図ったうえで、資料がほとんど残されていない城の全容を解明する大掛かりな調査を行うとしている。築城450年を目標に、タブレットやスマートフォンで当時の安土町の姿や調査の様子などを見ることができるようにする。
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信長の安土城の天守復元プロジェクト 実物建築は困難と判断
滋賀県の三日月大造知事は11月2日、織田信長が築いた安土城(滋賀県近江八幡市安土町)の天守復元プロジェクトについて、「資料が十分でない」として、現状では構造や規模などを忠実に再現した実物の天守を城跡に建てるのは困難との見方を明らかにした。そのうえでデジタル技術の活用などで城を再現する案を軸に検討する考えを示した。年内に最終の復元方向を公表する方針。
同県は2026年の安土城築城450年に向け、2019年4月に「『幻の安土城』復元プロジェクト事業を立ち上げた。これに基づきこれまで天守の忠実な復元はじめ、コンピュータグラフィックス(CG)でつくる仮想現実(VR)や拡張する現実(AR)などデジタル技術で見せる案など計4案を検討していた。