「和食材のニュース」カテゴリーアーカイブ

ジャカルタ富裕層の間で着実に高まるSAKE人気

ジャカルタ富裕層の間で着実に高まるSAKE人気

世界的な和食ブームを背景に、日本酒(SAKE)人気が高まりをみせ、その波がムスリムの国、インドネシア・ジャカルタへ寄せ始めている。南ジャカルタ・スノパティ通りで9月3日、インドネシアで初めてと思われる日本酒をメインにしたバー「sake+」がオープンしたのだ。

その店は「日本や他の東南アジア諸国でも見たことがない」と大手酒造メーカーの担当者が語るほど、日本酒を前面に打ち出した、”和テイスト”あふれる店だったという。入り口を抜けると日本酒、焼酎、梅酒などの棚がずらりと並んでいた。ここまでこだわった背景には、ジャカルタ富裕層の間での日本酒に対する人気の高まりがあるからだ。

ムスリムの国で、時間がかかる認可手続き、高い関税など容易に克服できないほどのハードルに直面しているが、着実に日本酒の需要が広がりをみせていることは確かだ。

 

宮城・石巻産 復興特区カキ全国販売へ ブランド化目指す

宮城・石巻産 復興特区カキ全国販売へ ブランド化目指す

宮城県の水産業復興特区で操業する「桃浦カキ生産者合同会社」(宮城県石巻市)が養殖カキの全国販売に乗り出す。インターネットを使った通信販売の準備が整ったのに加え、10月以降の新シーズンの収穫量が約90㌧と前シーズンの3倍を見込むなど事業が軌道に乗ってきた。新商品の開発も急ピッチで進めており、「桃浦カキ」を全国ブランドに育てる態勢づくりを急ぐ。

自社ホームページで注文を受け付ける。これまで収穫したカキの一部は和食チェーン「大戸屋」など首都圏の外食チェーンにも販売してきたが、大部分は宮城県内のスーパーに卸していた。全国向け商品の第1弾として、昨秋から5月ごろまでに収穫した、カキを蒸した「蒸しガキ」を販売する。価格は120㌘のパック詰め2袋入りで税込み2800円。

漢方”産業”化に植物工場活用の期待 潜在能力大

 

漢方”産業”化に植物工場活用の期待  潜在能力大

漢方の原料となる生薬の国産化に取り組む動きが活発化している。この取り組みの一つとして期待されているのが、いま急速に拡大しつつある植物工場の活用だ。薬草や薬木など漢方原料の生薬は、国内使用量の8割を中国からの輸入に依存しているのが現状だ。このため、環境が整えば国産生薬の今後の”伸びしろ”は十分にある。そして、国内には具現化する漢方”産業”化の即効になる技術・製品を持つ企業も多い。

そうした中、いま漢方産業化に向け、大きな注目を集めているのが植物工場を活用した、付加価値の高い生薬の安定的・計画的生産だ。植物工場ビジネスは異業種からの相次ぐ参入で、話題性が高い割には収益面では妙味に乏しいのが実情。というのも、生産性を一定レベルまで引き上げなければ、生産コストが露地物よりも高くなりがちだからだ。そのため、植物工場の課題はいかに付加価値の高い植物・野菜を生産するか、という点にある。

その意味では、一般的な野菜などより高価な生薬は、植物工場ビジネスで有力な生産品目になる。また、年間を通じて品質確保と安定供給が求められる面でも、植物工場との相性はいい。自治体などの動きも見逃せない。全国で現在40万㌶に達している農地の耕作放棄地の拡大に歯止めをかけるため、全国の各自治体が企業連携により推進している地域産業の創出と、地域活性化のカンフル剤としても期待される。

 

 

東洋ライス「金芽米」14年は3倍増の7万トン前後に

東洋ライス「金芽米」14年は3倍増の7万トン前後に

東洋ライス(東京都中央区)が開発した「金芽米」が、健康ブームと食べやすさで支持を広げ、前年の消費量に対し、2014年の生産量は3倍近い7万トン前後への伸びが見込まれている。金芽米はコメを最新の精米技術で胚芽の基底部にあたる金芽と、コメのうまみ層である亜糊粉層を残した無洗米だ。

金芽米の需要急増の背景にあるのが、計測器メーカーのタニタと組んだ「タニタ食堂の金芽米」で、これが全国販売されたことや、この間、多くのマスコミに取り上げられたことが大きかった。

これに加え、香川大学医学部の稲川裕之准教授らが、金芽米には体の自然治癒力を高める成分である「LSP(糖脂質)」が多く含まれていることを学会発表したことも生産・消費量増加に拍車をかけている。稲川氏らは、LSPの含有量は普通精米のコメに比べ約6倍になることを突き止めた。しかも、東洋ライスによると、カロリーが普通のご飯に比べ約1割オフ。また、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多いという。

こうした物性・性能が評価され、通常の無洗米とは全く異なった値動きとなっている。通常の無洗米は、最近は値崩れが進み5㌔当たり2000円割れの商品がザラだが、金芽米に加工することで、4.5㌔で2400円と付加価値がきちんと認識された価格水準となっている。このため、金芽米加工への協業案件が現在50件ぐらい寄せられているという。

農業分野のロボット導入へ15年度から実証事業 農水省

 

農業分野のロボット導入へ15年度から実証事業  農水省

農林水産省は2015年度から、農業分野におけるロボットの導入に向けた実証事業に乗り出す。ロボットメーカーや農機メーカー、農業法人、大学などから希望者を募り、実証試験を通じて低コスト化や使い勝手の向上、安全性確保などの課題を検証する。

日本の農業従事者は平均年齢67歳と高齢化が深刻化している。このため重労働が農業からリタイアする原因の一つになっており、ロボット化が不可欠。この課題を検証して解決策を策定し、農業現場へのロボットの早期普及を目指す。

ロームが植物工場に参入 福岡でイチゴ栽培

ロームが植物工場に参入  福岡でイチゴ栽培

ロームは9月3日、福岡県筑後市の元半導体製造工場の長浜工場で植物工場を設け、イチゴの栽培を始めたと発表した。12月から収穫したイチゴの出荷を始める。温度や照明などを管理するセンサー技術を生かし、通常の露地栽培の7~10倍の収穫量を見込む。

イチゴの出荷に加え、栽培に必要なセンサーやシステムなども販売し、農業分野を新たな成長ビジネスに育てる。建屋内はクリーンルームとし、農薬の使用量は露地栽培の10分の1以下にする。

ウナギの産地価格1割下落 引き合いは堅調

ウナギの産地価格1割下落  引き合いは堅調

ウナギの取引価格が下落した。産地価格は最も需要が増える7月の土用の丑(うし)前と比べて1割安い。ただ、二ホンウナギが国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されたことで、消費者の注目が高まった。そのためか需要のピークは過ぎたが、割安感も出たことで、引き合いは堅調だ。現在、愛知や九州の主産地では1㌔(1尾250㌘サイズ)3500~3800円で取引されている。

近年、シラスウナギの不良続きでウナギの需要が減少、売り場が疲弊していた感があったが、皮肉なことに二ホンウナギの絶滅危惧種指定をきっかけに、ウナギが復活。都内のスーパーでは「8月の売り上げが昨年と比べ数十%増えた。売り場面積も2倍に拡大した」ところもある。かば焼き専門店でも土用の丑以降も、ここ数年になく好調との声が聞かれる。

 

秋の味覚ベニズワイガニ初セリ 兵庫県・香住漁港

 

秋の味覚ベニズワイガニ初セリ  兵庫県・香住漁港

兵庫県香美町の香住漁港で9月4日朝、日本海の秋の味覚、ベニズワイガニの初セリがあり、港は威勢のいいセリの声で活気づいた。初日は、悪天候で水揚げが少なかった昨年の2倍以上の25㌧が水揚げされた。最高値は1匹7000円で、大きさによって仕分けされたが、30㌔入りの箱は3万5000~9000円で取引された。但馬漁協によると、取引値は平年並みという。漁は2015年5月末まで続く。

太平洋クロマグロの未成魚漁獲枠半減で事実上合意

 

太平洋クロマグロの未成魚漁獲枠半減で事実上合意

生息数が激減している太平洋クロマグロの資源管理を強化するため、2015年からの未成魚(30㌔未満)の漁獲枠を半減させることで日本や韓国などが9月3日、事実上合意した。1日から福岡市で開かれている国際漁業管理機関「中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)」の小委員会で固まった。