石器づくりの”工房”発見 長崎・福井洞窟

 長崎県佐世保市教育委員会は12月18日、同市の福井洞窟で、旧石器時代末期(約1万8000~1万6000年前)の石器や炉の跡が出土したと発表した。縄文時代草創期の石器や土器、同早期の黒曜石の剥片も見つかり、同じ洞窟を複数の時代で繰り返し利用した様子が分かる貴重な発見という。見つかったのは細石刃や石核など。旧石器時代末期から縄文時代にかけて石器の製作技術が進歩していく過程も追えるという。炉の跡は3基見つかり、最大で幅約75㌢、長さ約67㌢だった。旧石器時代末期より古い地層からは、幅2㍍、長さ1.5㍍の範囲で、こぶし大から直径50㌢程度の石を地面に敷き詰めたとみられる跡が見つかった。何に使われたかは分からないという。