月別アーカイブ: 2014年1月

「越前和紙」民俗文化財に 山形の大松明行事も 文化審

「越前和紙」民俗文化財に 山形の大松明行事も 文化審
 文化審議会は1月17日、和紙の伝統的な産地、福井県越前市の「越前和紙の製作用具おいび製品」を重要有形民俗文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。新年を迎えるための祭礼「松例祭の大松明行事」(山形県鶴岡市)など5件も重要無形民俗文化財に指定するよう求めた。近く答申通り指定され、重要有形民俗文化財は214件、重要無形民俗文化財は286件になる。
 このほか「常陸大子のコンニャク栽培用具および加工用具」(茨城県大子町)など4件を登録有形民俗文化財、また「植柳の盆踊」(熊本県八代市)など5件を、消滅の恐れがあるため記録を残すべき無形民俗文化財にするよう、それぞれ答申した。

JJS中学部が地元5校と友好親善スクール 交流深める

JJS中学部が地元5校と友好親善スクール 交流深める
 ジャカルタ日本人学校(JJS)中学部は1月18日、地元中学校5校の生徒をバンテン州タンゲラン市ビンタロのJJSに招き、ゲームや発表を通して交流を深めた。この「日イ友好親善スクール」は今年で36回目の伝統行事。じゃかるた新聞が報じた。
 今回はJJSの生徒253人と、5つの地元の生徒約200人が参加。両国の生徒による約10人ずつの混成チームをつくり、共同で紙飛行機をつくったり、大縄を飛んだりした。昼食も一緒にとり、午後からは各校が日頃、練習を重ねた歌や演奏を披露し合った。

 

首都圏走る日本の中古電車 鉄道網拡充で新たな広告媒体に

首都圏走る日本の中古電車 鉄道網拡充で新たな広告媒体に
 東急田園都市線、都営三田線、東京メトロ東西線などを走っていた日本の中古電車がインドネシアへ輸出され、いまジャカルタ首都圏の通勤者の足として活躍している。しかも車内の中吊り広告やドア横広告のスペースがそのまま再利用され、日系企業の広告も掲載されている。首都圏の鉄道網拡充に伴い、これまでインドネシアであまり活用されてこなかった電車が、新たな広告媒体として注目されている。じゃかるた新聞が報じた。
 中吊りは1両に8カ所のスペースを設け、ドア横は16カ所、さらに天井パネル、つり革にも当然のことだが広告が貼られている。1車両を丸ごとラッピングした車体広告も登場している。
 首都圏の路線を管理・運営するKAIコミューター・ジャボデタベック(KCJ)によると、首都圏沿線の1日の平均利用者は40万人で、2013年7月に実施した料金値下げで利用者が急増。19年までには1日120万人まで増加するとの
試算もある。こうした状況を反映、利用者増と相まって、広告掲載を希望する企業も増えているという。
 KCJは09年から日本の中古車両の輸入を開始し、12年までに308両を購入。13年12月末までにJR東日本埼京線を走っていた205系車両など180両が到着、19年までに毎年160両を購入する計画がある。

初の復元修理終え秀吉とねねの木像公開 京都・高台寺

初の復元修理終え秀吉とねねの木像公開 京都・高台寺
 豊臣秀吉の正室・北政所(きたのまんどころ=ねね)が夫・秀吉の菩提を弔うために創建したといわれる高台寺(京都市東山区)で1月10日、初めての復元修理を終えた秀吉とねねの一般公開が始まった。約400年前につくられた当時の色彩や紋様を再現した像を間近に見ることができる。木像は高台寺創建の1606年ごろの制作されたとされる。ねねの墓所でもある霊屋で公開されていたが、劣化が目立ってきたため、13年秋から京都市内の工房で修復されていた。

滋賀県の豪商「四居家」の土蔵から江戸時代の小判

滋賀県の豪商「四居家」の土蔵から江戸時代の小判
 滋賀県長浜市は1月14日、代々油問屋を営む豪商だった「四居家」の土蔵から江戸時代の小判など85点が見つかったと発表した。現在の価格に換算すると、約2000万円相当という。85点は慶長、正徳などの小判15枚や丁銀2枚、銀の粒などで、1600~1860年ごろのもの。13年10月、寄贈されて市の所有物になっている土蔵を改修した際、2階にあったたんすから発見された。たんすには隠し扉があり、小判や丁銀は紙に包まれて奥に隠すように仕舞われていたという。27日から長浜市曳山博物館で展示される。

フリーマーケットで7㌦の絵 実はルノワールの作品

フリーマーケットで7㌦の絵 実はルノワールの作品
 米南部バージニア州の地元裁判所は1月10日、同州の女性がフリーマーケットで7㌦(約730円)で購入したとする絵が、60年以上前に美術館から盗まれたフランスの印象派画家、ルノワールの作品であることが分かり、美術館への返還を命じる判決を言い渡した。ロイター通信などが報じた。絵は1879年に描かれたセーヌ河畔の風景画。1951年にメリーランド州ボルティモアの美術館から盗まれた。この絵は少なくとも2万2000㌦相当の価値があるとされる。
 女性は2009年に地元のフリーマーケットで買ったと主張。ルノワールのサイン入りだったが、本物だと気付かず、ゴミ袋に入れて保管していたという。ただ、この絵の入手の経緯を疑問視する見方もある。

難波宮に大規模回廊跡 奈良時代に女帝が滞在した新宮か

難波宮に大規模回廊跡 奈良時代に女帝が滞在した新宮か
 大阪市博物館協会大阪文化財研究所と同市教育委員会などは1月9日、奈良時代に聖武天皇が造営した難波宮跡(大阪市中央区)で、大規模な回廊の一部とみられる土壇跡や8世紀の瓦片が大量に見つかったと発表した。内裏から東南へ約60㍍の超一等地で、瓦葺きの回廊で囲んだ格式の高い施設があったとみられる。年代や位置からみて、聖武天皇の長女・孝謙女帝が756年に滞在した東南新宮の可能性がある-としている。土壇は長さ16㍍以上、幅約7㍍、高さは現状で約15㌢。回廊の基礎部分とみられ、仕切りを挟んで2本の通路が並ぶ「複廊」だったようだ。

大坂城再築用の石材の船着き場遺構 小豆島で確認

大坂城再築用の石材の船着き場遺構 小豆島で確認
 同志社大の文化遺産情報科学研究センターによると、江戸時代の大坂城再築用の石材を、潮の干満を利用して積み出したとみられる船着き場の遺構が、香川県の小豆島で確認された。積み出し港はこれまで見つかっておらず、巨石の搬送方法の解明につながる発見という。大坂城は豊臣氏が滅んだ1615年の大坂夏の陣で焼けた後、徳川幕府が諸大名に命じて再築を開始、29年に完成した。多数の石材が使われ、小豆島など瀬戸内海の島々から切り出されたことが分かっている。ただ、最大約100㌧ともいわれる巨石を積み出した方法は不明だ。
 今回同センターが小豆島周辺の海底調査を行ったところ、形状などから2つの岩は人工的に置かれたものと判明。周辺には桟橋を渡すために土台として置いたり、積み残したりしたとみられる石計約50個が散乱しているのも見つかり、2つの岩が石を積み出す船着き場だったと判断した。満潮時に船を2つの岩の間に挟み柱に係留した後、干潮時に桟橋を岩まで渡して石材を船まで運び、再び満潮になったときに出航したとみられる。

姫路で黒田官兵衛「大河ドラマ館」1/12オープン

姫路で黒田官兵衛「大河ドラマ館」1/12オープン
 NHKの大河ドラマ「軍師 官兵衛」の放送に合わせ、ドラマの世界を体感できる「ひめじの黒田官兵衛 大河ドラマ館」の内覧会が1月10日、開かれた。ドラマ館は姫路城そばに建設され、面積は約500平方㍍。官兵衛が1年間幽閉された有岡城の土牢(つちろう)や物見櫓(やぐら)、官兵衛の居室などを再現。織田信長から宝刀を拝領する場面なども実物大の人形で表現している。このほか、撮影用衣装や小道具も見られる。12日から一般公開する。開館は午前9時から午後5時までで、高校生以上500円。

1/18に古事記・日本書紀にゆかりの5県知事サミット

1/18に古事記・日本書紀にゆかりの5県知事サミット
 奈良をはじめ古事記や日本書紀にゆかりある5県の知事は1月18日、東京・千代田区の日本教育会館で、歴史的な素材を地域づくりに生かす方法を議論する知事サミットを開く。東京五輪が開かれる2020年が日本書紀完成1300年にあたることから、今後の観光振興などについて話し合う。サミットは奈良県が主催する「首都圏記紀シンポジウム」の一環で、奈良、和歌山、三重、島根、宮崎の知事が参加する。