古墳時代の機織り姿 栃木で埴輪2体出土 全国初

古墳時代の機織り姿 栃木で埴輪2体出土 全国初
 栃木県下野市教育委員会は3月5日、同市国分寺の6世紀後半の甲塚(かぶとづか)古墳で、機(はた)織りをしている女性の埴輪2体が見つかったと発表した。機織り姿の埴輪の出土は全国初。埴輪は弥生-古墳時代後期に一般的だった古いタイプの原始機(げんしばた)と、結城紬の機織り機の原型とされる台を使うタイプの地機(じばた)の2種類。
 原始機の埴輪は全長約45㌢、幅約30㌢、高さ約54㌢で、女性の両腕の一部が残っていた。地機は布を織る女性の姿も復元され、合わせると高さ約69㌢。2体とも赤、白、灰、黒の4色に彩色されていた。同市教委は、古墳時代の機織り機の構造が分かり、当時の技術水準や織物の歴史を知る手掛かりになるとしている。甲塚古墳は全長約80㍍で、前方部が短い帆立て貝形前方後円墳。