コメでワクチン摂取コレラの下痢予防 15年治験
東京大学医科学研究所の清野宏所長らは、遺伝子組み換えイネを使って、コレラの下痢を抑えるワクチンを開発した。コメの一粒ずつに有効成分を閉じ込め、腸まで届ける。コメなので常温で長期保存もできる米粉にして、健康な10人に飲んでもらったところ、腸表面の粘液に毒素を抑える物質が増えた。医薬品としての実用化を想定し、2015年にも大学付属病院で、安全性を確かめる臨床試験(治験)を目指す。
モスフード 地産地消へ熊本産トマトバーガー
モスフードサービスは熊本県内のモスバーガー23店舗で、23、24の両日、県内農場の「モス・ファーム熊本」で収穫したトマトを用いた商品を販売する。モス・ファーム熊本は2013年4月に同社と現地生産者の共同出資で設立した農業法人で、八代市と山都町に2農場を所有、ハンバーガーに使用するトマトなどを生産している。
地元産の野菜を使って地産地消をアピールする。厚切りトマトをぜいたくに使った「ぜいたくモスバーガー」(消費税込み600円)や「ぜいたくモスチーズバーガー」(同660円)などを販売する。バーガーに使うのは大玉のLサイズトマトで、他は一般スーパーへ卸している。
1.5億円の純金“ゴジラ”登場 あべのハルカス
映画「ゴジラ」の公開60周年を記念して、1億5000万円の純金ゴジラなどを展示する「G博~ゴジラ大阪に現る~」が日本一高いビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の近鉄百貨店本店で始まった。8月24日までウイング館8Fの近鉄アート館で開催される。純金ゴジラは田中貴金属ジュエリー(東京)が制作した。高さ約24㌢、幅約19㌢、重さは約15㌔。
公開中の米ハリウッド映画「GODZILLA ゴジラ」に合わせた催しで、純金ゴジラのほか、2㍍のゴジラの立像や、同映画に出演の渡辺謙さんが着用した衣装などを展示。入場料は一般1000円、大学生・高校生800円、中学生以下は無料。
ブータンの学生ら京都府南丹市に住み込み過疎研究
京都府南丹市美山町佐々里にブータンの若手研究生4人が住み込み、地域の過疎問題について研究を進めている。ブータンでも近年は過疎が進みつつあるといい、課題解決のヒントを探るのが目的。研究とともに、住民との交流も深めており、8月30日には研究成果を地域で発表する。
京都大津南アジア研究所と知井振興会が昨年に続いて、ブータンの研究生を受け入れた。ブータン王立大シエラブツェ校講師のイシェ・ワンモさん(26)ら同大学の講師や学生らで、7日から佐々里のかやぶき屋根民家に滞在しており、31日まで研究を続ける。
4人はこれまで住民への聞き取りを通して過疎の現状や美山町の振興会制度など村おこしの取り組みを学んできた。また、地域の子供たちと積極的に交流もしている。美山中では3年生25人とけん玉、よさこい踊りなどを楽しんだ。書道も体験した。京都新聞が報じた。
ベトナムの子供に物資・支援金 大垣市のボランティア
ベトナムの貧しい子供への支援活動を続けている岐阜県大垣市のボランティア団体「翠耀(すいよう)会」のメンバーが、今年もホーチミン市を訪れ、文具や生活物資、支援金を贈った。2000年から始まった活動は2015年には15周年を迎える。吉川勝会長は「県内のボランティアなど支援の輪が広がっている」という。
翠耀会結成当時の校長が、過去にホーチミン市の日本人学校長を務めていたことで、現地の貧しい子供たちの実情を知り支援を始めた。ホーチミン市の非政府組織「ストリートチルドレン友の会(FFSC)」と連携し、物資や支援金を贈ったり、親から見捨てられた子供の自立支援を続けてきた。
近年ベトナム経済の急成長ぶりが報道されているが、豊かになっているのは、まだ一部の階層だけだという。朝日新聞デジタルが報じた。
神戸市長田区「FMわぃわぃ」スマトラで災害FM局支援
1995年の阪神大震災を機に神戸市長田区設立されたコミュニティーラジオ放送局「FMわぃわぃ」が今春、インドネシア・スマトラ島の火山活動の被災地で、2つの災害FM局の開設を支援した。住民が火山や河川をモニタリングしてラジオで防災情報を放送するしくみを考案。災害情報を伝える放送局として根付き始めている。
スマトラ島北スマトラ州の州都メダンに近いシナブン山のふもと。スマトラコーヒーの産地として知られるバトゥカラン村とプルトゥグハン村それぞれの役場の一角に今年3、4月、相次いでラジオ局が生まれた。
「火山が噴火して火砕流が発生しています。避難してください」。役場の職員が流行の音楽を流す番組を緊急放送に切り替え、地元住民から寄せられた情報をマイクから伝えた。
FMわぃわぃは阪神大震災直後から神戸市長田区で外国人被害者向けに生活情報を提供し続けたことで知られるラジオ局。ハイチ大地震(10年)、東日本大震災(11年)などで被災したラジオ局を支援したことがある。
今回はインドネシアのNGOと連携。機材の調達から番組制作、放送局の運営方法などを地元住民らにアドバイスした。ラジオの可聴範囲は半径10㌔で、約3万3000人が災害情報を得られるようになったという。
シナブン山は2010年8月に400年ぶりに噴火し、2013年9月以降に火山活動が活発化。噴火口から3㌔圏内は廃村に、5㌔圏内は立ち入り禁止となり、約3万人の住民が避難した。今年2月には火砕流に巻き込まれ、高校生ら16人が亡くなっている。毎日新聞が報じた。