若き日の横山大観 香川の実業家に外遊資金求める手紙発見

若き日の横山大観  香川の実業家に外遊資金求める手紙発見

日本画の巨匠・横山大観(1868~1958年)が明治期、外遊資金の提供を香川県の実業家に求めた手紙が、香川県坂出市の鎌田共済会郷土博物館で見つかった。当時まだ画壇で評価されていなかった時期で、海外で見聞を広め、新しい画風を確立しようとした大観の姿が浮かび上がる。

34歳だった1902年(明治35年)9月と11月、日本美術院でともに研讃を積んだ同県出身の画家・尾崎仲七(雅号・秀南)に宛てた2通。秀南は坂出市の醤油会社社長の鎌田勝太郎宅に居候しており、資金調達のため、作品の頒布会への加入を鎌田に持ち掛けた内容となっている。大観は1903~05年、インドや米英を歴訪、各国で評価を得た。