月別アーカイブ: 2014年11月

「回復兆しある」森関経連会長 成長戦略の実行を

「回復兆しある」森関経連会長  成長戦略の実行を

関西経済連合会の森詳介会長は11月17日、7~9月期の実質GDPが年率1.6%減となったことについて「個人消費がプラスに転じるなど、回復の兆しが表れてきている」と楽観的な見方を示した。安倍政権を「最初の金融政策、財政政策はそれなりに成果を上げてきた」と評価。解散総選挙について「やるのであれば、速やかに実施し、新態勢の下で成長戦略を全力で実行してほしい」とした。一方、大阪商工会議所の佐藤茂雄会頭は「プラス局面に復帰させるため、思い切った法人税減税や、中小企業の投資を後押しする補助金、消費喚起策などを盛り込んだ補正予算を急いでほしい」と要望するコメントを出した。

中ジャワ州の地方都市の産業振興に一役買う 富士蒲板

中ジャワ州の地方都市の産業振興に一役買う 富士蒲板

インドネシア中ジャワ州の地方都市、小さな県プルバリンガ県の産業振興に一役買っている日本企業がある。山口県下関市の富士蒲板だ。社名から分かる通り、蒲鉾の板を本業とする企業だ。当初は同地の植林木を活用した蒲鉾板の生産を委託するだけだったが、現地の木材をはじめ、ヤシから作る砂糖の日本への輸出にも乗り出している。インドネシアとつながることで、富士蒲板はイスラム教の戒律に沿った「ハラル」の知識を深め、この知識を日本国内の蒲鉾産業の活性化につなげる試みも進める。

富士蒲板が事業を手掛けるプルバリンガ県は、格別特徴のない、人口約90万人の地方都市だ。首都ジャカルタから東へ約400㌔、中ジャワ州の州都スマランから西に約200㌔の位置にある。最低賃金は約100万ルピアとジャカルタの半分以下だ。そんな地に、北米産のモミに代わる蒲鉾板を探しにやってきたのが、同社の清水政志常務だ。1995年ごろのことだ。当時、原価が販売価格を上回る状況にあり、事業の抜本的見直しを迫られていたからだ。同地の松の植林木を見て、プルバリンガ産の松(メルクシパイン)を採用することに決めた。

ただ、品質的な問題を克服するには時間がかかった。技術協力を開始してからも、当初はヤニが多く、松特有の臭いも強いことから、最初の10年ほどは積極的に顧客企業に提案できる品質ではなかったという。そこで、大型ボイラーを導入し、殺菌や消臭、ヤニの除去も実現したことで、品質が格段に向上した。

その結果。5年前には3カ月に1度のペースで1TEU(20フィートコンテナ1個分)を日本へ輸出していたが、今では1カ月に3TEUを輸出するまで現地生産を拡大。同社の全出荷量月200万枚のうち、6割をプルバリンガ県で生産している。現地で生産を請け負うのは県知事の親族が運営する地元企業だ。また、有機栽培されるヤシから作る砂糖の日本への輸出にも期待が膨らむ。プルバリンガ県が協力して、インドネシアのハラル認証機関との間で手続きを進めている。日刊工業新聞などが報じた。

関空会社が法人会員制度 ビジネス利用促進

関空会社が法人会員制度  ビジネス利用促進

新関西空港会社は、関西空港の国際線のビジネス利用促進に、法人向けの会員サービスを2015年4月1日に開始する。15年度に設ける保安検査場の優先レーン利用や空港ラウンジの利用、搭乗距離に応じた企業ポイント付与とした特典が付く。

邪馬台国東遷説を考える 纒向フォーラムに900人

邪馬台国東遷説を考える  纒向フォーラムに900人

邪馬台国の有力候補地とされる奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡について考えるフォーラム「纒向出現–邪馬台国東遷説を考える」(桜井市主催)が11月16日、東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。九州北部などの勢力が畿内に進出して邪馬台国をつくったとする東遷説をめぐる講演と議論に来場の約900人が聞き入っていた。柳田康雄・元国学院大学教授、俳優で考古学研究者の苅谷俊介さんが講演した。

夜のショーなどUSJで早くもクリスマスイベント始まる

夜のショーなどUSJで早くもクリスマスイベント始まる

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)でクリスマスのイベントが始まった。期間は2015年1月6日まで。このイベント期間中は「ハリー・ポッター」の原作映画に登場するノンアルコール飲料「バタービール」のホットドリンクを販売する。夜のショーは建物に立体的な映像を投映する「プロジェクションマッピング」を用いたミュージカルが見どころ。ショーのクライマックスに、世界最多という36万4200個の電球で飾られたクリスマスツリーが点灯すると、大きな歓声が上がっていた。

地域防災の輪広げる!東住吉で住民300人が訓練

地域防災の輪広げる!東住吉で住民300人が訓練

大地震を想定した防災訓練が11月16日、大阪市東住吉区の市立湯里小学校で行われ、住民ら約300人が避難や救助の動きを確かめた。湯里連合振興町会が中心となって2008年から毎年行っている。この日は震度6強の地震が発生したとの想定で実施。住民たちは消防隊員から毛布と物干しざおを使った応急担架の作り方を教わったり、倒壊家屋の下敷きになった人を救助する訓練などをした。

 

ユウキ食品 訪日ムスリムへの「ハラル認証」取得品拡大

ユウキ食品  訪日ムスリムへの「ハラル認証」取得品拡大

調味料メーカー老舗のユウキ食品(東京都調布市)は、イスラム教の戒律に沿った製造を照明する「ハラル認証」を取得した輸入品の取り扱いを増やす。イスラム圏からの訪日旅行者が増加しており、東京五輪が開催される2020年には家庭用ハラル食品の売上高を、13年比2.5倍の5億円に増やす。将来は東南アジアで自社商品の生産・販売も検討する。ユウキ食品はタイなどの東南アジアから、現地メーカーが製造した「グリーンカレーペースト」「ココナツクリームパウダー」など家庭用17商品と業務用6商品を輸入販売している。

丸福水産 15年から中国で陸上養殖システム販売

丸福水産 15年から中国で陸上養殖システム販売

水産物卸の丸福水産(北九州市)は、中国で合弁会社を通じて陸上養殖システムを販売する。これはグループ会社のナノクスが開発した、直径100ナノ(ナノは10億分の1)㍍サイズの酸素の泡を発生させる装置「ナノ・フレッシャー」を使い、魚の成長を早めることができるシステム。2015年夏にも天津市内にモデルプラントを設置し、受注活動を開始する。3年後に100基の受注を目指す。

ブータンで菌床シイタケ栽培指導、ささみ農場・ハルカ

ブータンで菌床シイタケ栽培指導、ささみ農場・ハルカ

篠山市でシイタケ栽培しているテクノワークささみ農場が、技術提携しているハルカインターナショナル(岐阜県郡上市)と共同で12月から、ヒマラヤ山脈南部の国、ブータンで有機キノコの栽培技術を提案する事業を始める。同農場の作業員が技術指導にあたる。

豊富な森林資源と清流がありながら、シイタケの自給率が10%で、環境保全に力を入れているブータンに、環境にやさしいシイタケ栽培を広めてみては、と2013年10月、在東京ブータン王国名誉総領事に提案。14年3月、ブータンの首相や農林相とブータンで会い、循環型のシイタケ栽培を説明し受け入れられた。国際協力機構(JICA)が小規模農家の生活向上のための事業と採択し、約5000万円を補助。現地のモデル農場で2015年1月から、日本から持ち込んだ菌床で栽培。3月からは現地で菌床を製造し、キノコを栽培する。丹波新聞が報じた。

神奈川県 インドタミル・ナドゥ州と経済交流で覚書

神奈川県 インドタミル・ナドゥ州と経済交流で覚書

神奈川県は、インドのタミル・ナドゥ州と相互理解と友好関係を深め、両地域の経済的発展を目指すため「経済交流の促進に係る覚書」を結んだ。主な内容は①経済政策や産業動向に関する情報交換、経済訪問団の積極的な相互派遣および受け入れ②視察や商談会などへの便宜供与、投資環境の整備など。