月別アーカイブ: 2014年12月

インドネシアでパナソニックなどが世界遺産保全活動

インドネシアでパナソニックなどが世界遺産保全活動

インドネシア国有法人、PT.Tamanとパナソニックは12月17日、インドネシア教育文化省、ユネスコジャカルタ事務所、PT.Taman、パナソニックはインドネシアにおけるユネスコ世界遺産の保護と保全などについて、4者間で結んだ2014年10月9日の合意に基づいて同日、以下の共同プロジェクトを開始したと発表した。

同国の対象としている世界遺産はボロブドゥール、プランバナン、ラトゥ・ボコ遺跡周辺地域の若者の持続可能な発展を目的とした教育文化事業の促進。同日開始したのは①世界遺産「プランバナン寺院遺跡群」にライトアップ用LED投光器を寄贈②プランバナン遺跡・ボロブドゥール遺跡周辺の持続可能な発展を目的とした教育文化事業の実施-の共同プロジェクト。

全農 1~3月の農家向け配合飼料価格を4%引き上げ

全農  1~3月の農家向け配合飼料価格を4%引き上げ

全国農業協同組合連合会(全農)は12月19日、家畜に与える配合飼料の2015年1~3月期の農家向け販売価格を引き上げると発表した。上げ幅は10~12月期比1㌧当たり約2550円(4%)だ。円安・ドル高が進み、原料であるトウモロコシなどを販売するコストが上がったことを反映した。全農は国内シェア約3割を占める飼料最大手だ。今回の値上げで販売価格は1㌧6万7400円程度になるとみられる。過去最高値圏の7~9月期とほぼ同水準だ。

関空国際線の1~11月旅客数1194万人で昨年通年上回る

関空国際線の1~11月旅客数1194万人で昨年通年上回る

新関西国際空港会社が12月19日発表した11月の運営概況(速報値)によると、1~11月の関空の国際線旅客数が累計で前年同期比10%増の1194万人となり、2013年の年間旅客数(1181万人)を11月の時点で上回った。11月の国際線外国人旅客数が前年同月比48%増の60万人と開港以来3番目の高水準になるなど、日本人旅客が落ち込む中で、外国人の伸びがけん引した。1~11月の国際線の外国人旅客数は前年同期比35%増の572万人、10月の時点で13年の年間旅客数を上回っており、過去最高を更新続けている。

関西成長率 5年ぶりマイナスへ 三菱UFJ予測

関西成長率  5年ぶりマイナスへ   三菱UFJ予測

三菱UFJリサーチ&コンサルティングは12月18日、関西の2014年度の実質経済成長率を前回8月予測の0.7%から1.1ポイント下方修正し、マイナス0.4%とする見通しを発表した。5年ぶりのマイナス成長となる。ただ、マイナス0.8%とした全国に比べ、落ち込みはやや緩やかだ。

原料そば粉 国内外で不作と円安で高騰 そば店ピンチ

原料そば粉 国内外で不作と円安で高騰  そば店ピンチ

2014年産のそば粉の価格が上がり、そば店の経営を圧迫している。国内外での不作と円安が原因だ。年末の書き入れ時を前に値上げは難しく、関係者らは「多くのそば店は簡単に価格転嫁できない」と頭を抱えている。

そばの原料は8割近くを輸入に頼っている。その輸入の大半が中国からで、現地での不作と円安により輸入価格が高騰した。財務省の貿易統計によると、原料となる皮をむく前の「玄そば」の中国からの輸入価格は10月、1㌧当たり約9万2000円と前年同月から6割超も値上がりしている。さらに国産の4割強を占める北海道で、夏から秋にかけて天候不順が続き、不作となったことも追い打ちをかけた。その結果、業界関係者によるとそば粉の仕入れ価格は、昨年より2割程度上がっているという。

東川ブランド米 台湾のイベントで「おいしい」と好評

東川ブランド米 台湾のイベントで「おいしい」と好評

北海道・上川郡東川町と町農協は、11月に台湾で開かれたイベント「米食文化展」に出展し、地場産ブランド米「東川米」をPRした。現地では低農薬を売りにする、オーガニック食品の専門店があり、北海道産食材は大人気。町内の関係者は「来年にも大雪山系の旭岳の湧き水と米をセットで輸出したい」と手ごたえを感じている。

このイベントは台湾の米販売会社、掌生穀粒(しょうせいこくりゅう)が米の魅力を再認識してもらう目的で開いたが、日本からの出展は東川が唯一。東川米の「ゆめぴりか」「ななつぼし」を計400㌔、ゆめぴりか無洗米の真空パックと湧き水をペットボトルに詰めた「雫のゆめセット」200個を事前に送っておいた。その結果、6日間の会期中に会場で大半が売れたという。

藤原宮 瓦最大産地の窯跡 奈良県高取町で発見

藤原宮 瓦最大産地の窯跡  奈良県高取町で発見

奈良県高取町教育委員会は12月18日、藤原宮(694~710年同県橿原市)の瓦を焼いた7世紀末の窯跡が、同町市尾で見つかったと発表した。周辺は藤原宮で使われた瓦の最大産地とみられていたが、窯跡の発見は初めて。燃焼室など窯の構成部分がすべて良好な状態で残り、天皇が執務する大極殿に使う軒丸瓦(のきまるがわら、直径約20㌢、厚さ約5㌢)も出土した。

窯跡は丘陵の西側斜面に造られ、全長6㍍、幅1.3㍍。粘土のブロックを棒状の道具で突き固めながら積んで窯を築き、木を燃やす燃焼室、瓦を焼く燃成室、煙が抜ける煙道をすべて確認できた。傾斜は約15度と緩く、「登り窯」から後世の「平窯」への過渡期とみられる。窯の中からは軒丸瓦や丸瓦、窯を使い終えた後の儀式で供えたらしい馬の下あごの骨も出土した。網伸也・近畿大教授は「7世紀後半に滅亡した百済からきた工人が伝えたのだろう。日本最初の都城を造った国家の意気込みを感じさせる」と話している。

京都・岡崎の尊勝寺で最大級の九体阿弥陀堂跡を確認

京都・岡崎の尊勝寺で最大級の九体阿弥陀堂跡を確認

発掘調査会社のイビソク関西支店(京都市伏見区)は12月18日、左京区岡崎の発掘調査で、平安後期に建立された六勝寺の一つ「尊勝寺」の九体阿弥陀堂(くたいあみだどう)跡の南端を確認したと発表した。廂(ひさし)と孫廂を含めた建物の全長は約65㍍と判明、九体阿弥陀堂としては最大級という。南北に長い建物の南部分で、複数の柱穴跡を確認した。建物の南端を示す柱穴跡もあり、これまでの調査で判明している北限部分に照らして、廂を含めた柱間は17間、建物自体の柱間は13間と分かった。南端の柱穴は直径1.5~2㍍と大きく根固め石が敷き詰められていた。礎石は見つからなかった。

尊勝寺は法勝寺をはじめとして岡崎地区に建てられた六カ寺の一つ。九体阿弥陀堂は堀河天皇の発願で1105年に建立。9体の阿弥陀如来像と四天王像を安置したとされる。

近畿の上半期の創業融資件数12%増 融資総額198億円

近畿の上半期の創業融資件数12%増  融資総額198億円

日本政策金融公庫が12月17日発表した近畿2府4県の2014年度上半期(4~9月)の創業融資件数は2763件と前年同期比12.5%増えた。増加は3年連続。融資総額も21.9%増の198億円だった。件数は京都以外の5府県で前年を上回り、とくに和歌山や滋賀で伸び率が高かった。大阪府は5.2%増の1433件で、近畿全体の51%を占めた。

東京都がごみ処理支援 ジャカルタと連携強化を

東京都がごみ処理支援   ジャカルタと連携強化を

東京23区のごみ焼却を担う特別地方公共団体・東京二十三区清掃一部事務組合は12月18と19の両日、中央ジャカルタのホテル・プルマン・ジャカルタで環境事業者向けのセミナーを開いた。荒川区長で同組合管理者の西川太一郎がインドネシアを訪れ、ジャカルタ特別州清掃局の関係者などが出席した。

セミナーでは東京23区内でのごみ処理システムを説明した「東京モデル」を紹介。同組合清掃事業国際協力研究会会長で、東京大学教授の坂田一郎氏が処理施設建設には住民の理解と協力が必要だと訴えた。さらにプラント事業会社から日立造船、JFEエンジニアリング、日揮の3社が登壇し、インドネシアにおけるごみ処理施設建設の入札条件緩和や、処理におけるリスク分担の改善の必要性を指摘した。

セミナーに先立ち、18日午前中には同州スタント・ホジョ知事補佐官と西川氏が会談し姉妹都市である東京都との連携強化を確認した。スタント氏は「東京の技術を積極的に導入したい」と語った。この案件は、2015年1月から環境省によるインドネシアでの現地調査などに参加し、廃棄物処理施設の建設協力を進める。じゃかるた新聞が報じた。