平安祈る音色 国内最古の鰐口 和歌山鷺ノ森遺跡で出土

平安祈る音色 国内最古の鰐口 和歌山鷺ノ森遺跡で出土

和歌山市教育委員会は1月9日、同市の鷺ノ森遺跡の9世紀末~10世紀初めの地層から、金属製の音を出す仏具、鰐口(わにぐち)が出土したと発表した。国内最古とみられる。青銅器で幅9.3㌢、高さ9㌢、厚さ4㌢と小型だった。鰐口は僧侶が携帯する小型仏具で,鎌倉時代の絵画「一遍上人絵伝」には僧侶が経を唱えながら打ち鳴らす様子が描かれている。鎌倉時代以降、次第に大型化し、神社や仏閣の正面軒先につるされるようになった。