月別アーカイブ: 2015年2月

仙台牛 2月からタイに本格輸出 日本食レストラン向け

仙台牛 2月からタイに本格輸出 日本食レストラン向け

宮城県産の高級牛肉、仙台牛のタイ向け輸出が2月から本格化する。仙台市食肉市場を運営する仙台中央食肉卸売市場(仙台市)などの卸売企業がバンコクの日本食レストラン向けに輸出。他の現地飲食店への販路も開拓する。タイではまず日本食レストランを出店するタルゴ・ジャポン(東京都千代田区)に販売する。2月末に開業予定の日本食レストランを「センダイ・ダイニング」と名付け、仙台牛を使った料理を提供する。1月中旬にサーロインやヒレなどの約60㌔の仙台牛を同店向けに輸出する。

仙台市中央食肉卸売市場が畜産農家から仕入れた牛を食肉に加工。食肉卸のマルイ(仙台市)やフーズロイヤル(同)を通じ、センコン物流がタイほかに輸出する。仙台市も牛肉の調達や輸出を支援する。仙台牛は東日本大震災の影響で輸出が止まっていたが、タイ向けの輸出を機に巻き返しを目指す。

ウナギ 今夏も極端な品薄は回避 価格も弱含みか

ウナギ 今夏も極端な品薄は回避  価格も弱含みか

今年の夏はウナギの極端な品薄はなさそうだ。要職に使われる二ホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の漁が2014年11月に始まり、これまでに約10㌧が日本国内の養殖池に入ったもようだ。5年ぶりの高水準だった昨シーズンに比べると1割少ないペースだが、高騰した2年前の2.5倍となる。需要期の夏に向け供給不安は薄れ、価格も弱含みとなる可能性が高い。

ウナギは2010年以降、資源枯渇による不漁が続き、活ウナギの卸価格は以前の2倍の1㌔6000円ぜんごに高騰した。そうした経緯から、環境省などから二ホンウナギは絶滅危惧種に指定されたものの、昨シーズンは漁が急回復し、足元はピークより3~4割安い。

明日香村・西方遺跡で飛鳥時代の建物跡 近江京陣営か

明日香村・西方遺跡で飛鳥時代の建物跡 近江京陣営か

奈良県明日香村教育委員会は2月5日、飛鳥寺西方遺跡(明日香村)で、飛鳥時代の建物跡が見つかったと発表した。簡易な構造から仮設の建物だったとみられ、日本書紀に記述がある「壬申の乱」(672年)の陣営だった可能性もあるという。今回見つかったのは、国内最古の本格的寺院・飛鳥寺の約80㍍西側で建物跡2棟分の柱穴。南北の幅は2棟とも4.8㍍、東西に延びる長辺は16.7㍍と17.5㍍。2棟は約6㍍離れて東西に並んで配置されていた。

飛鳥寺西方遺跡は、大化の改新前に中大兄皇子と中臣鎌足が出会った「槻(つき)の木の広場」と考えられており、この広場は日本書紀に度々登場。古代の最大の内乱、壬申の乱の際、近江京・大友皇子側の陣営が置かれたと記され、天皇が蝦夷や隼人ら当時の辺境の人々を招いた際に供宴を催したという記述もある。ただ、総合的に考えると壬申の乱の陣営の一部と変える方が合理的という。現地説明会は2月8日午前10時~午後3時。少雨決行。

マクドナルド41年ぶり営業赤字 期限切れ肉で客離れ

マクドナルド41年ぶり営業赤字 期限切れ肉で客離れ

日本マクドナルドホールディングス(HD)が2月5日発表した2014年12月期連結決算は、当期損益が218億円の赤字(13年12月期は51億円の黒字)に転落した。最終赤字は03年以来11年ぶり。本業のもうけを示す営業損益も67億円の赤字となった。営業赤字は1973年以来41年ぶり。売上高は前期比14.6%減の2223億円にとどまった。

14年夏に発覚した中国の取引先工場「上海福喜食品」の期限切れ肉使用問題で、客離れが進み大きく響いた。発覚後、歯止めの利かない売り上げ減少傾向が毎月続き、これによって失った信頼回復は容易ではないことを如実に示した。年度が変わっても、同社の業績には立ち直り傾向はみえない。反対に年明け以降、相次いで発覚した異物混入で、さらに混迷の度を深めている。15年1月の既存店売上高は前年同月比38.6%減となり、減少率は01年の上場以来、過去最大に達している。

観光、医療で経済活性化を 関西財界セミナー開幕

観光、医療で経済活性化を  関西財界セミナー開幕

関西企業のトップらが経済の課題などを探る「第53回関西財界セミナー」(関西経済連合会、関西経済同友会主催)が2月5日、2日間の日程で京都市内で開幕。「持続的な成長への挑戦~一極集中の是正と関西が持つ強み」をテーマに、初日は6つの分科会で外国人観光客誘致や、医療・健康産業振興による関西経済の活性化戦略を議論した。セミナーには各企業のトップら約580人が参加。6日にセミナー宣言を採択し、閉幕する。

大阪圏4年ぶりに転出超過 東京圏は転入超過3年連続

大阪圏4年ぶり転出超過 東京圏は転入超過3年連続

総務省が2月5日発表した、住民基本台帳に基づく2014年の人口移動状況調査によると、大阪圏(京都、大阪、兵庫、奈良)は、大阪府が2010年以来の転出超過に転じ、全体で転出が転入を1万1722人上回った。名古屋圏(岐阜、愛知、三重)は愛知が転入超過だったが、全体では803人の転出超過になった。3大都市圏のうち東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)のみ転入超過で、計1万2884人増えた。

都道府県別の転出超過は、13年から2増の40道府県に上った。転出超過の最多は北海道の8942人で、静岡の7240人、兵庫の7092人が続いた。政府は14年12月に閣議決定した人口減少対策の5カ年計画「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で、地方の人口流出に歯止めをかけ、20年までに東京圏の転出・転入を均衡させる目標を掲げているが、実現は容易ではなさそうだ。

輸入サバ卸値1~2割安 ノルウェー産漁獲枠増で

輸入サバ卸値1~2割安 ノルウェー産漁獲枠増で

輸入サバが安い。日本国内市場で大きな比重を占めるノルウェー産の国内卸値は1㌔220~230円で、前年同期比1~2割安い。ノルウェーでは資源回復で漁獲枠が増え、14年の水揚げが約7割増となった。そうした事情もあり、2014年11~12月の日本の輸入量が前年同期比3割増えている。ノルウェー産は国内で流通する塩サバの7割を占めるといわれる。ただ、小売店ではノルウェー産の塩サバが2枚400円前後で売られており、価格は大きくは変わっていない。

牛・豚肉など価格上昇 米港湾の労使対立で輸入停滞

牛・豚肉など価格上昇 米港湾の労使対立で輸入停滞

米国西海岸の港湾で続く労使対立の影響が一段と広がっている。牛・豚肉やレモンの輸入が減り、小売店や外食店が代替品の確保に迫られている。食肉では輸入品からの需要シフトで国産品が値上がりするなど、さらに価格が上昇する品目もある。東京食肉市場では豚肉の卸価格の上昇が顕著で、2月4日には1㌔624円(上物)と2週間で3割上がった。2014年2月の月間平均と比べても3割高い。牛枝肉も和牛が年明け以降、2000円を超える水準で推移している。4日は1㌔2126円(A3)と前月比2~3割高くなっている。

カキ卸値3~4割高 岡山生育振るわず 広島採苗不調

カキ卸値3~4割高  岡山生育振るわず  広島採苗不調

カキの卸値が高くなっている。岡山の産地で生育が振るわなかったうえ、広島では今年秋に始まるシーズンの出荷に向けた仕込みの数量が少な目で先高観が強まっている。東京・築地市場のカキ(むき身)の入荷量は前年同期比3割少なく、価格1㌔1400円程度で前年同期比3~4割高い。小売価格も加熱処理用の生ガキが前年比1~3割高の100㌘300~500円で販売されている。

食品大手6社共同配送・物流拠点の共同利用で合意

食品大手6社共同配送・物流拠点の共同利用で合意

味の素、カゴメなど食品大手6社は、常温で保管する商品の共同配送や物流拠点の共同利用をめざすことで合意した。ドライバー不足に対応する。共同配送は年内にも開始する。対象地域など具体的な内容は今後決める。合意したのは味の素、日清オイリオグループ、カゴメ、ミツカン、日清フーズ、ハウス食品グループ本社の6社。