月別アーカイブ: 2015年3月

ジョコ大統領を公式実務賓客として招待 両陛下とも会見

ジョコ大統領を公式実務賓客として招待 両陛下とも会見

日本政府は3月17日、22~25日、訪日し4日間にわたり滞在するインドネシアのジョコ・ウィドド大統領を公式実務訪日賓客として招待することを決めた。ジョコ大統領とイリアナ夫人は滞在中、天皇・皇后両陛下と会見するほか、宮中午餐会に出席する。安倍晋三首相との首脳会談の後には、首相主催の夕食会にも参加する。

トマト、アスパラなど九州産野菜卸価格2~4割高

トマト、アスパラなど九州産野菜卸価格2~4割高

東京市場で春に出回りが多い九州産野菜の卸価格が高い。東京・大田市場では隈本産トマトの卸値(相対取引・中値)が4㌔当たり2000円強と前年同期比4割高い。福岡産カリフラワーも3割、佐賀産アスパラガスも2割弱それぞれ高い。冬場の九州の天候不順が響き、市場への入荷量が少ないためだ。東京都中央卸売市場のトマトの入荷数量は、前年同期に比べ3割少ない。カリフラワーとアスパラガスも2割減少している。こうした状況を反映し、東京都内の量販店ではトマトが1玉200円強で、前年同期比2割高。アスパラガスも1本50~60円程度で前年比1割高い。

大阪経済への影響など建設的な議論を 都構想で関西経済同友会

大阪経済への影響など建設的な議論を 都構想で関西経済同友会

関西経済同友会は3月17日、大阪都構想の住民投票に向けたアピールを発表した。政党に対して、都構想の賛否だけでなく、大阪の経済への影響や行財政改革などの観点から、メリット・デメリットを明確にするよう要望。感情的な議論に陥ることなく、建設的な議論を強く望む–とくぎを刺した。

ベトナム中南部産つぼ片 堺環濠都市遺跡で出土

ベトナム中南部産つぼ片  堺環濠都市遺跡で出土

大阪府堺市は3月17日、堺区熊野町2丁の堺環濠(かんごう)都市遺跡から、ベトナム中南部産のつぼ片17点が出土したと発表した。「大坂夏の陣」(1615年)で焼けた豪商の屋敷跡だった場所で見つかり、貿易都市として栄えたチャンパ王国産のものとみられる。堺市博物館では、日本とベトナムの交流史を示す貴重な資料としている。

肩の部分に4つの「耳」と呼ばれる飾りが施され、表面に釉薬が塗られた「施釉四耳壺(せゆうしじこ)」の小片で、いずれも8~17㌢。復元すると口径17㌢、高さ34㌢のつぼになる。糖蜜などの物質を運搬する容器として使われていたという。同市の2012年の発掘調査で、深さ約1㍍の地点で見つかった。

堺の豪商が深く関与し、徳川幕府が鎖国政策を取るまでは推進していた朱印船貿易では、ベトナム中南部のチャンパ王国も取引国の一つだった。同国は2~17世紀ごろまで、東西交易の仲介で富を築いたとされているが、実態は分っていない。今回の発見は、同国の歴史の変遷の解明にも役立つと期待されている。

「稼げる農業」への転換目指す 農水省が農政改革案

「稼げる農業」への転換目指す 農水省が農政改革案

農林水産省は3月17日、今後10年の農政の方向を示す「食料・農業・農村基本計画の原案をまとめた。食料自給率の目標はカロリーベースで現行の50%から45%へ引き下げる一方、生産額ベースで現行の70%から73%に引き上げ、「稼げる農業」への転換を目指す。2025年までの達成を目指す。

国内の農地や農家をフル活用した場合の生産能力を示す「食料自給力」の指標も初めて提示。輸入できなくなった場合でも、自前で最低限の食料を確保できる農地や農家を確保し、足腰の強い農業を目指す。

大阪都構想 住民投票確定 5/17有力 大阪府議会が可決

大阪都構想 住民投票確定 5/17有力 大阪府議会が可決

大阪府議会は3月17日、大阪都構想の協定書(制度設計)議案について、大阪維新の会と公明党の賛成多数で可決した。大阪市議会は13日に可決しており、大都市地域特別区設置法(大都市法)に基づき、大阪市民を対象に都構想の是非を問う住民投票の実施が確定した。期日は4月27日告示、5月17日投開票の見込み。

都構想「賛否いつでもひっくり返る」拮抗する世論調査で橋下氏

都構想「賛否いつでもひっくり返る」拮抗する世論調査で橋下氏

大阪市民を対象に実施された大阪都構想の世論調査で、賛否が拮抗した結果を受けて、大阪市の橋下徹市長は3月16日、今の状況でどっちが多いか少ないか言ってもしようがない。いつでもひっくり返る状況だと認識している–などと述べた。また同市長に対し、都構想の説明が「不十分」との回答が70%を超えた点については「量が不十分なのか、中身が不十分なのか分らない」などと調査の手法を疑問視した。

農水省「食料自給力」など25年までの新基本計画原案

農水省「食料自給力」など25年までの新基本計画原案

農林水産省は3月17日、今後10年間の農政の方針を示す「食料・農業・農村基本計画」の原案を、同省の審議会に示した。食料自給率はカロリーベースの目標を現行の50%から45%に引き下げる一方、生産額ベースでは現行の70%から73%に引き上げる。2025年度までの達成を目指す。また、同省は食料の潜在的な生産能力を示す「食料自給力」の指標も初めて示した。

このほか、13年に454万㌶だった農地が25年に440万㌶に減るとの見通しを示した。また10年に124万人だった70歳未満の農業就業者数は、25年に87万人に減ると試算。若い農業者が定着すれば70歳未満で101万人となり、農業生産に必要な90万人以上を確保できると展望した。

福岡で最古級「導水施設」遺構の木樋「纏向」と同時期

福岡で最古級「導水施設」遺構の木樋「纏向」と同時期

九州歴史資料館(福岡県小郡市)は3月16日、同県行橋市の延永(のぶなが)ヤヨミ園(その)遺跡から九州で初めて出土した古墳時代の水の祭祀(さいし)遺構「導水施設」の木樋(もくひ)が、3世紀中ごろ~4世紀中ごろのものと判明したと発表した。ヤマト政権発祥の地とされる奈良県の纏向(まきむく)遺跡で出土した国内最古の3世紀後半~4世紀初頭のものとほぼ同時期で、近畿で始まった水の祭祀が極めて短期間に九州にも伝わっていたことになる。

2011年の調査で出土した木樋は3つの細長い部分からなり、長さ4.2㍍、幅35~70㌢、厚さ4~10.4㌢。一方の端に長さ35㌢、幅30㌢と、長さ60㌢、幅35㌢の2つの水槽状のくりぬきがあり、もう一方の端まで幅10㌢の溝が延びる。放射性炭素年代を測定し実年代に換算した結果、3世紀中ごろ~4世紀中ごろのものと判明した。2つの槽を持つ木樋の実物が出土したのは国内初。

纏向遺跡に続く導水施設の遺構は滋賀県や京都府、石川県などで4世紀のものが見つかっている。5世紀になると導水施設をかたどった埴輪や石製品も近畿を中心に全国各地で出土する。このため、5世紀中ごろに水の祭祀が近畿から各地に波及したとされていた。今回、近畿から遠い九州で纏向遺跡とほぼ同時期のものが出土したことで、通説は再考を迫られることになりそうだ。

安倍首相 バンドン会議に出席 平和への貢献発信

安倍首相 バンドン会議に出席 平和への貢献発信

安倍晋三首相は3月16日、インドネシアで4月22~24日開かれるアジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念会議に出席する意向を表明した。会議で演説をする予定で、「わが国が平和国家として、地域や世界の平和と発展に大きな貢献を果たしてきたことを発信したい」と強調した。インドネシア政府は中国、韓国を含む首脳を招待しており、安倍首相が中韓首脳と会談する可能性がある。