月別アーカイブ: 2015年3月

日本がインドネシアに1400億円借款 海洋分野で連携

日本がインドネシアに1400億円借款 海洋分野で連携

日本の安倍晋三首相とインドネシアのジョコ・ウィドド大統領は3月23日、東京都内で会談し、海洋安全保障分野での連携強化で一致した。また、日本がインドネシアに対し首都ジャカルタの高速鉄道など3路線の整備に約1400億円の円借款を行うことを決めた。このほか、両政府は防衛協力を強化する覚書に署名した。ジョコ大統領が2014年10月就任後、東南アジア諸国連合(ASEAN)以外の国を訪問するのはこれが初めて。

ジョコ大統領は安倍首相に対し、経済分野で連携を強めることに期待を示し、発電、港湾整備、道路の整備、経済特区の工業団地などへの投資を呼び掛けた。会談後、両首脳は会見し、「ともにアジアを代表する海洋国家、民主国家として戦略的パートナーシップを一層強化することを確認」(安倍首相)し、海洋分野の協力について話し合う協議会を設置することで合意した。詳細は未定だが、海洋安全保障分野や海洋関連産業の振興などを議題にした高官級の会合になる見通し。ロイター通信などが報じた。

市立住吉市民病院閉院を1年半~2年延期 大阪市

市立住吉市民病院閉院を1年半~2年延期 大阪市

大阪市の橋下徹市長は3月23日、市立住吉市民病院(大阪市住之江区)の閉院時期を、2016年春から1年半~2年程度延長する方針を、市議会各会派に伝えた。閉院後の跡地には、民間病院を誘致することになっていたが、公募が2回にわたって失敗するなど難航。市議会が閉院時期の見直しを迫っていた。市議会は3月13日、市が2015年度当初予算案に計上した新病院の整備費5億3900万円を可決したが、大阪維新の会を除く全会派の賛成で「閉院時期の見直し」などを求める付帯決議をつけていた。

大阪・ミナミで客引き防止条例違反で初の罰金

大阪・ミナミで客引き防止条例違反で初の罰金

大阪市は3月23日、市の客引き行為適正化条例に基づき、大阪・ミナミで禁止されている悪質な客引き行為を繰り返したとして、居酒屋経営関連会社の20代の男性社員に対し、5万円の過料(罰金)を科した。2014年10月に罰則付きの市条例が施行されて以降、過料の適用は初めて。

1票の格差 大阪高裁も「違憲状態」選挙の無効請求は退ける

1票の格差 大阪高裁も「違憲状態」選挙の無効請求は退ける

「1票の格差」が最大2.13倍だった2014年12月の衆院選は、法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が3月23日、大阪高裁であった。志田博文裁判長は「違憲状態」と判断した。ただ、国会が1人別枠方式の規定削除と小選挙区の「0増5減」を実施したことを挙げ、「格差是正の実現に向けた一定の前進だと評価できる」と述べ、訴訟の対象となった近畿6府県全48選挙区の選挙を無効とする請求を退けた。原告側は上告する方針。

弁護士グループが14高裁・高裁支部に起こした17件のうち3番目の判決となり、3月20日の名古屋高裁判決と同じ結論となった。19日の東京高裁判決は「合憲」としていた。

長崎水産試験場が「オスだけトラフグ」生産技術にメド

長崎水産試験場が「オスだけトラフグ」生産技術にメド

長崎県総合水産試験場(長崎市)は、トラフグ養殖において必ずオスが生まれる生産技術の開発のメドをつけた。東京海洋大学、東京大学との共同研究。自然界には発生しない性染色体「YY」を持つオス「超雄(ちょうおすトラフグ)」の精子を使う。約1年かけて実証し、2015年度中に実用化する。

トラフグのオスは白子(精巣)を持つためメスより高値で取引される。県内業者に種苗として提供することで養殖業を振興する。長崎県の養殖フグ生産量は全国トップ。農林水産省「海面養殖業棟計」によると、長崎県の2013年養殖フグ生産量は2528㌧で全国の50.9%を占めている。

 

リンガーハットが福岡で新業態「おかず屋」開店

リンガーハットが福岡で新業態「おかず屋」開店

リンガーハットは新業態「おかず屋 by リンガーハット」の1号店を福岡県直方市のイオンモール直方店にオープンした。月300万円の売り上げを目指す。ご飯とみそ汁に好きなおかずを組み合わせるメニューを基本に提供する。価格はおかず2品セットが消費税込みで594円。おかずは店舗で手づくりする。肉じゃがやきんぴらゴボウといった和総菜や中華、洋風のメニュー十数種類から選べるようにする。

埼玉県と中国山西省がPM2.5対策で環境技術協力

埼玉県と中国山西省がPM2.5対策で環境技術協力

埼玉県は4月の新年度から、姉妹友好関係にある中国山西省の大気汚染改善に協力するため、新たな技術協力を実施する。微小粒子状物質「PM2.5」対策の共同研究や、同省への専門職員の派遣などを予定している。山西省側から2014年12月に協力要請があり、県の環境部長が3月17日、同省環境保護庁を訪問して技術交流の実施に合意した。PM2.5の研究に取り組んでいる埼玉県環境科学国際センター(加須市)を中心に協力事業を進め、分析技術の習得のため山西省からの研修員を受け入れる。4月からの新年度の早い段階で交流をスタートする。NNAが報じた。

京都・誠心院で厳かに 情熱の歌人「和泉式部忌」

京都・誠心院で厳かに 情熱の歌人「和泉式部忌」

平安時代の歌人、和泉式部をしのぶ「和泉式部忌」が3月21日、京都市中京区の誠心院で営まれた。式部ゆかりの謡曲の奉納があり、檀家や参拝者が聞き入った。寺伝によると、誠心院は和泉式部が初代住職を務めたとされ、境内に供養塔も建てられている。そのため「和泉式部寺」とも呼ばれ、毎年この日を命日として法要が続けられている。本堂では式部ゆかりの謡曲「誓願寺」「東北」が謡い上げられ、境内は厳かな雰囲気に包まれていた。

冷泉天皇の皇子、為尊(ためたか)親王と敦道(あつみち)親王、2人の皇子との恋に身を焦がし、和泉式部は恋多き女として数々の逸話を残している。ただ、彼女の恋はいつも一途(いちず)で捨て身だ。何もかも犠牲にしてでも、この恋にすがりつきたいという、せつないまでの激しい情熱のほとばしりが感じられる。

四国の『食』ブランド化探る 中小企業整備機構が講座

四国の『食』ブランド化探る 中小企業整備機構が講座

中小企業基盤整備機構四国本部はこのほど、愛媛県美術館(松山市)でブランドづくりの流れとその周知を目的に「四国サイコーダイガク祭」を行った。四国地域から経営者など約90人が参加した。同本部は2009年から四国の地域資源の魅力を四国内外に広く発信し、新ビジネス創出と地域振興モデルの形成を目指して、「四国サイコーダイガク」を開催。

今年度は『食』に関する地域資源を生かした商品のブランド化をテーマに、食品メーカーなどから壱拾六人が受講した。7人が完熟イチゴやおぼろ昆布、かまぼこなど自社製品のブランド化に向けた取り組みを発表した。

市選管「都構想」住民投票に向け前例ない啓発に工夫

市選管「都構想」住民投票に向け前例ない啓発に工夫

「大阪都構想」の住民投票(4月27日告示、5月17日投開票)に向けて、大阪市選管が前例のない準備を始めている。市の存廃を決める選択になるため、過去の選挙と比べて最大の啓発費を計上し、有権者の足を投票所に向けさせるアピール方法に知恵をしぼる。ビラ配布、立て看板はもとより、梅田や難波など繁華街のビル壁面への大看板設置、メーンストリート御堂筋でのパレード実施、ラッピングトラックの活用などが検討されている。啓発費用は約1億5000万円で、これは市選管としては過去最大となり、2011年の大阪市長選の1.7倍に相当する。