食の安全認証 国際水準に 農水省が16年メド
農林水産省は2016年をメドに農産物の安全性を保証する新しい認証制度をつくる。現行制度の審査体制などを大幅に強化し、食品安全の国際組織「GFSI」の承認を目指す。同組織は食品を扱うグローバル企業約400社が参加しており、取引に有利に働くと判断した。20年に農林水産物の輸出を今の1.6倍の1兆円に増やす政府目標の達成に向け、日本産の安全を強く打ち出す。
異例の春、卵卸価格が上昇 1カ月で7%高
卵が値上がりしている。ここ1カ月で卸価格は1割近く上昇し、東京都内のスーパーでは特売を減らすケースも出てきている。鶏に与えるエサの輸入価格が円安で上昇し、養鶏業者のコストが上がっているためだ。かつては”卵は物価の優等生”といわれ、小売価格が安定している代表的な食品とみられてきたが、円安の影響は避けられないようだ。
指標となるJA全農たまご(東京都新宿区)の卸価格(Mサイズ)は、1カ月で7%上がり1㌔当たり235円となった。例年春から夏にかけては、鶏が卵を産みやすくなり生産量が増える。一方で需要は一服するため、価格が下がりやすい季節だという。ところが、今年は異例の展開で、前年の同時期と比べて約1割高い。4月としては4年ぶりの高値だ。店頭価格は現在、都内で10個(Mサイズ)200~250円程度が多い。
ジョン万次郎 未公開写真 米東部マ州で見つかる
1841年、遭難・漂流中を米捕鯨船に救助され、日本人として初めて米国に移り住んだジョン万次郎(中浜万次郎)とみられる未公開写真が、米東部マサチューセッツ州のニューベッドフォード自由公共図書館の保管資料から見つかったことが4月23日分かった。
万次郎とみられる男性は、三つ揃えのスーツ姿で帽子を手に持ち、白髪、あご髭の白人男性と一緒。日本帰国後、70年に捕鯨船のホイットフィールド船長宅を再訪し、船長ら知り合いと再会しており、その際集まった誰かとこの写真を撮った可能性があるという。写真はモノクロで縦約25㌢、横約20㌢。
ジョン万次郎は土佐(高知県)の漁師の子として生まれ、14歳の時に仲間の漁師と一緒に出漁中に遭難。漂流中に救助されて、米国へ渡り、船長の勧めで滞米を決意、米国式の教育を受けた。
15年度は増収増益見込む「個人消費の回復」近畿の企業
帝国データバンク大阪支社が4月24日発表した近畿の企業の2015年度業績見通し調査によると、、増収増益を見込む企業は27.9%で、減収減益を予想する企業(17.5%)を10%以上上回った。円安や原油安を背景に、製造業や運輸業が明るい見通しを示したほか、訪日外国人の消費効果を期待する小売業も上向きな予想を示している。業績の上振れ要因(複数回答)について尋ねたところ、「個人消費の回復」が43.0%で最もも多く、「原油・素材価格の動向」や「公共事業の増加」などが続いた。また、下振れ要因(複数回答)では「人手不足」を挙げる企業が前年度より7.8㌽高い24.5%に急増した。
「バンドン精神」継承誓う バンドンで記念式典
アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念式典が4月24日、首脳会議が行われたインドネシアの首都ジャカルタから、60年前、会議が開かれた地、西ジャワ州バンドンに会場を移し、執り行われた。参加国首脳らは民族や国家の平等などの10原則を掲げた「バンドン精神」の継承を誓った。
式典は1955年、バンドン会議が開かれた独立記念館で行われ、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領らが参加。10原則の内容が改めて読み上げられ、ジョコ大統領は演説で「60年前はアフリカから3カ国が参加しただけだったが、今回は91カ国が同じ精神を持って加わった」と会議の意義を称えた。時事通信などが報じた。
ローソン 新潟の戦略特区で「コシヒカリ」などコメ生産
ローソンは4月23日、国家戦略特区に指定された新潟市内に、3月17日に設立した農業生産法人「ローソンファーム新潟」がコメの生産を始めると発表した。ローソンファーム新潟は、まず5㌶で「コシヒカリ」「こしいぶき」などのコメづくりを始め、3年以内に100㌶に広げる。また2年以内に野菜などの加工工場も整備する。
ローソンファーム新潟が生産したコメは、11月からローソングループ店舗で販売するほか、弁当やおにぎりのなどの中食商品への原材料としての使用を検討する。同ファームの資本金は500万円で、収穫量は約28㌧、販売額は約620万円(2015年度計画)を見込む。全国で23カ所目のローソンファームとなる。