月別アーカイブ: 2015年5月

品切れ回避へバター1万㌧を10月までに輸入 農水省

品切れ回避へバター1万㌧を10月までに輸入 農水省

農林水産省は5月26日、前年度に続き品薄が懸念されているバターについて、10月末までに追加で1万㌧を輸入する方針を固めた。クリスマスをはじめ冬場に多くの需要が見込まれており、前年度はスーパーなど一部店頭で品切れが起きていた。追加輸入で安定供給につなげ、消費者の混乱を避けたい考えだ

養殖ブリの対中輸出本格化 鹿児島県・東町漁協

養殖ブリの対中輸出本格化 鹿児島県・東町漁協

養殖ブリ出荷量で全国1位を誇る鹿児島県の東町漁業協同組合(鹿児島県長島町)は輸出を拡大する。中国への輸出を本格化する計画で、国内で使う「鰤(ぶり)王」のブランドを中国で登録申請した。すしなど日本食ブームを背景に、中国のほかロシア、ベトナムへの輸出も増やす。将来は輸出量を現在の2.5倍の2500㌧まで増やしたい考えだ。
東町漁協は総合商社や九州経済連合会のバックアップを受け、2014年11月から鹿児島~上海間の航空便で養殖ブリ(真空パックした生鮮品)を中国に空輸し始めた。今後は大連や上海向けのコンテナ船を使い、生鮮品に比べて価格が安い冷凍の養殖ブリを毎週400匹程度、すしネタなどとして輸出する。このほか、輸出の拡大に向けて鰤王のブランドを中国本土のほかに、香港、台湾でも商標登録を申請している。

サンマの漁獲枠 過去最低の26万4000㌧に

サンマの漁獲枠 過去最低の26万4000㌧に

サンマ漁獲枠の削減決定 水産政策審議会は5月26日、資源管理分科会を開き、水産庁が提示した2015年の漁期(15年7月~16年6月)のサンマ漁獲枠の削減を承認した。前年から26%減らし、過去最低の26万4000㌧とすることが正式に決まった。資源量減少への懸念が強まっており、漁獲枠の削減を迫られた。
一方、サバの漁獲枠は、資源量が回復しているとして、微増の90万5000㌧とした。水産庁は、サンマ、サバとも近年の漁獲量はこの枠を下回っているため、市場への影響はほとんどないとみている。

関西が地方創生の先導役に 森・関経連会長

関西が地方創生の先導役に  森・関経連会長

関西経済連合会は5月25日、定時総会後の理事会で、森詳介会長(74)の続投を正式に決めた。森氏は2011年5月から関経連会長を務め、3期目となる。任期は2年。関西経済活性化に向け、リニア中央新幹線の大阪までの早期延伸やカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致など課題が山積しているが、森会長は「日本経済再生のカギは地方創生で、関西は先導役とならなければならない」などと語った。

USJ 期間限定で「妖怪ウォッチ」アトラクション

USJ 期間限定で「妖怪ウォッチ」アトラクション

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は5月25日、アニメやゲームで人気の「妖怪ウォッチ」の世界観を再現したアトラクションを、7月3~9月6日の期間限定でオープンすると発表した。夏休みの家族連れの集客を狙う。体験時間は約25分。
来場者は貸与されるタブレット端末「妖怪パッド」と腕時計型アイテム「妖怪ウォッチ」を使い、会場を歩いて妖怪を探し出す。

日本酒「獺祭」の旭酒造 新本社工場完成 公開

日本酒「獺祭」の旭酒造 新本社工場完成  公開

日本酒「獺祭(だっさい)」を生産する旭酒造(山口県岩国市)は新本社工場を完成させ、このほど報道関係者に公開した。純米大吟醸酒の生産能力は、従来の約3倍の年間500万本(1.8㍑瓶換算)になる。
新本社工場は12階建てで、延べ床面積は約1万1860平方㍍。10~11階が洗米などをする原料処理室、7~9階が醗酵室。麹(こうじ)室も備える。12階は「獺祭ホール」で可動式のスクリーンがあり、酒販店向けの説明会などに使う。

日本・マレーシア首脳 安保協力を確認

日本・マレーシア首脳 安保協力を確認

安倍晋三首相は5月25日、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を務めるマレーシアのナジブ首相と官邸で会談し、安全保障分野での協力を推進することを確認した。
ナジブ氏は集団的自衛権行使を含む安保法制整備に向けた日本の取り組みを歓迎。中国の南シナ海進出に関し、国際法に沿った形で問題解決を求めた。両首脳はこれらの内容を盛り込んだ共同声明を発表した。また、経済、医療保健、人的交流など幅広い分野での関係強化で合意した。

海水温の上昇に強い鳴門ワカメ新品種開発 徳島県

海水温の上昇に強い鳴門ワカメ新品種開発 徳島県

徳島県は、海水温の上昇に強い鳴門ワカメの新品種を開発した。11月から県内漁業者が本格的に養殖を始める。このところ鳴門海域の海水温が上昇しており、県特産品であるワカメの収穫量が目減りしている。新品種導入で収穫量の安定を目指す。
新品種は鳴門ワカメの従来からの品種に、温暖な太平洋岸で育つ阿南市椿泊産天然ワカメを掛け合わせて開発した。比較的高い海水温でも育つため、従来品種より1カ月程度早く養殖を始められるのが特徴だという。成長が早く、食べられる葉の部分の重量が、従来品種より2~9割多い利点もある。

4月近畿2カ月連続貿易黒字 大阪税関

4月近畿2カ月連続貿易黒字 大阪税関

大阪税関が5月25日発表した近畿2府4県の4月の貿易概況(速報値)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1171億円の黒字だった。黒字は2カ月連続。原油価格の下落や、半導体関連部品の輸出が好調だったことが要因。
輸出は前年同月比5.4%増の1兆3839億円で、4月として過去最高だった。中国向けメモリーなど半導体関連部品や、携帯電話部品などの通信機が増えた。輸入は同4.3%減の1兆2667億円。原油が半減したほか、液化天然ガス(LNG)も3割減少した。

サントリー JTの自販機事業買収 首位に肉薄

サントリー JTの自販機事業買収 首位に肉薄

サントリー食品インターナショナルは5月25日、日本たばこ産業(JT)から飲料自動販売機の運営事業と、缶コーヒー「Roots(ルーツ)」、清涼飲料水「桃の天然水」の2ブランドを取得することで基本合意したと発表した。取得額は約1500億円。この結果、サントリーの自販機の稼働台数は75万7000台となり、首位の日本コカ・コーラグループ(83万台)に肉薄する。JTは主力のたばこ事業に加え、医薬、加工食品など成長分野に経営資源を集中させる。